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#6 バリキャリな私にとっての、副業立ち上げにおける「ラスボス」

誰かのサインを考える自分がこの上なく嬉しそうで楽しそうで、そんな写真を見たことが決め手となってサイン提案業立ち上げを決意できた、というのが前回のお話でした。

2023年9月当初、半年ほど開業準備に充て、翌24年3月の開業と見積もっていました。会社員をやりながらの立ち上げですし、私には体力がありません。家事育児と会社員と副業立ち上げ、全てのバランスがとれるよう、ゆっくり進めていく計画を立てていました。
ところが2023年10月、私の背中を押してくれる出来事が立て続けに起こったことで、予定を大幅に前倒しして2023年の秋に立ち上げを果たしたのでした。

追い風!インスタで紹介してもらえた!

最初のきっかけは、味噌汁研究家かじまゆちゃんのインスタ投稿でした。かじまゆちゃんは、私が8月に天才サロンで「サイン、考えて欲しい人?!」とモニター募集した際、真っ先に「欲しい!」と手を挙げてくれた友人です。
そんなかじまゆちゃんが10月、ご自身のリブランディングを進めていく中で、私の提案サインのことをインスタで、私のアカウントにメンションを付けて紹介してくれたのです。

こちらは私のインスタストーリーのスクショです

自分の考えたサインが、初めてこの世(SNS)に出た瞬間でした。
わーっ!わーっ!!!
くすぐったいような、嬉しい嬉しい気持ちが湧き起こります。
と同時に「ひょっとすると、このかじまゆちゃんの投稿を見て『サインを考えてくれるサービス?』と興味を持ってくれる人が、私のインスタを見に来てくれるかもしれない!」との可能性に気づきました。
亀の歩みで立ち上げるにしても、せっかくのチャンス、興味を持ってくれた人にノックしてもらえるような「入り口」だけは作ろうと、自分のインスタプロフィール欄に「サイン提案サービスやっています、ご興味ある方はDMください」の文言を追記しました。
続いて、代金いくらで何パターンのサインを、どんな納期でどうやって納品するか、どうやってどのタイミングでお支払いしていただくか、商品設計に着手です。ベンチマークさせていただいた「ご署名ネット」を参考にえいやで決めました。もし依頼があった場合に何とか納品できるような状態に、超特急で大慌てで整えたのでした。

その後しばらくして、AIなのか翻訳ソフトなのか不自然な日本語のDMが外国人名アカウントから届くようになってしまい、プロフィール欄の「DMください」の文字は削除しました。
代わりにGoogleFormで申込みフォームを作成して、そのリンクを貼ることにしました。

そんなこんなでコツコツと立ち上げ準備を進めていると、今度は愛媛の編集者、大木春菜さんが私のサインのことをインスタストーリーで紹介してくれるという、追加の追い風が起こります。

同じく、インスタストーリーのスクショ。

大木春菜さんは手帳系YouTubeチャンネルでフォロワー1万人以上という影響力の持ち主です。更に、手帳とサインというのは「手書き」の共通点を持つ親和性の高いアイテムと言えます。
今が副業立ち上げのベストタイミングと感じた私は、同居家族に副業を始めると打ち明け、会社にも副業届を出しました。

ラスボス、「夫に言う勇気のない自分」

私にとって同居家族、特に夫に、自分自身の趣味、オンラインでの活動を晒すのは、この上なくハードルの高いことでした。オンラインサロンに入会した話は辛うじて共有してありましたが、私がハンドルネーム「うるか」の名でSNS発信をしていることを、ずっと内緒にしていたのです。
なぜ秘密にしていたかと問われれば、理由は「恥ずかしいから」の一言に尽きます。
別に恥ずかしがるような投稿内容ではないのに、です。日常の写真や手書きのノートをインスタで投稿したり、思ったことをnoteに綴ったりstand.FMで話したり、ただそれだけなのに、心のどこかでそうした内向きの趣味を馬鹿にされてしまうのではないかと怖がっていました。小学生の時、自分の趣味嗜好を父親に一蹴された経験から、自分の文章やイラストなどの趣味は身近な人にほど言わず、こっそりと隠れてやる習慣が続いていました。
けれど、開業届を出して副業として正式に始めたいのに、夫に言わないわけにはいきません。何の後ろめたいこともないのに内緒にするのはどう考えても変です。夫に隠して始めたとしても隠し通すのは難しそうだし、バレた時に「なぜ言ってくれなかった?」と却って余計な疑いをかけられてしまうかもしれません。
それに、かじまゆちゃんと大木春菜さんがインスタで紹介してくれた投稿を見て、「我ながらかわいいサインではないか」と、自分の商品に自信を持てるようになったのも大きな心境の変化でした。
私の提案するサインはかわいい。
きっと「欲しい!」と思ってくれる人がいるはず。
そう信じられるようになると、不思議と「恥ずかしい」「馬鹿にされるのではないか」といった思いは薄れていきました。むしろ、コソコソと隠れてやりたくない、堂々とやっていきたいと望むようになっていました。

大木春菜さんのインスタで紹介してもらえたのを機に、意を決して、こんな感じのかわいいサインを提案する副業を始めることにする、オンラインサロンでモニター提案して自信がついたし、ベンチマークもして、インスタでこうやって発信して集客していこうと思う、といった一連を夫に説明しました。オンラインで「うるか」と名乗っていることも明かしました。
かなりうわずった声で、早口でまくしたててしまったと思います。
比喩でなく、脇汗もハンパなかった。
じっと話を聞いていた夫は驚きつつも、馬鹿にするどころか「へぇ!」と感心してくれました。
「ただ名前を書いただけのサインじゃなくて、なんかちょっとワンポイントひねりたい人って絶対いるよね。オレもそうだし。」
想定以上に肯定的なコメントをもらい、緊張状態だった私はようやくホッと、緩むことができました。私の活動を嘲笑され、深く傷つくかもしれないと恐れていましたが、やってみるとそんなことは一つも起こりませんでした。
そして最後には、
「オレのも考えてよ。代金は家計から落として」
まさかまさかの、夫からの注文までもらえたのでした。

会社に副業届を出すと、直属上司から、副業内容を説明するよう求められました。その時にはもう、上司からの反応を怖がる自分はいませんでした。
何を思われてもいい。やりたいからやるのだ。
上司に私のサインのかわいさを理解されなかったとしても、それでもいい。この世のどこかに、私のサインに手放しでときめいてくれる人がきっといる。
確固たる信念を手に入れた私は、胸を張って上司への説明に臨みました。副業届は無事受理され、私は晴れて、会社公認の副業従事者となることができたのです。

他にも、インスタ上で専用アカウントを作ってせっせと投稿したり、サービスのリリース連絡をインスタやオンラインサロンに投稿したり、開業届を出したりと、色々な節目はありました。
けれど、ビジネスを立ち上げるにあたり、私にとって最も大きな心の節目は夫に副業を明かしたことだったなぁと、今振り返って思います。脇汗を滝のように流しながらも、父親とのトラウマを乗り越え夫に打ち明けることができたのは、かじまゆちゃんや大木春菜さんが私のサインをインスタで紹介してくれたこと、ばんちゃんが私の「サイン考え中」の写真を撮って見せてくれたこと、天才サロンで「うるちゃんのサイン、最高!」とポジティブなコメントをくれた皆さん、たくさんの後押しをもらってきたおかげです。


2月から四ヶ月に渡って連載してきたこのマガジンは、今回の記事をもって一区切りとさせていただきます。読んでくださった皆さん、ありがとうございました。
副業立ち上げものがたりと言いつつ、副業立ち上げを通した内省ものがたりになってしまいました。
今、別の「仕事」を始めようとしています。そのお話も何かの機会に。

ではでは、また。



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