絶賛、高騰中!?いま、豊島区に住むべき理由。 消滅可能性都市のピンチはチャンスだった!
山手線の停車駅でありながら、印象が薄いと言われ続けてきた大塚。そんなまちをイメージごと変えていこうと取り組んでいるのが、大塚を変革するプロジェクト「ironowa ba project(いろのわ・ビーエー・プロジェクト)」です。
前回は、このプロジェクトに共感してくれて、靴修理店「MAKE SENSE」を出店してくれている、世界一の靴磨き職人・長谷川裕也さんとお話しました(前編・後編)。変化する大塚というまちの伸びしろを感じてもらえたら幸いです。
今回は、そんな大塚の伸びしろ、及び豊島区の不動産事情を客観的なデータとともにお話しします。
都心の住宅価格は上昇基調。ポテンシャルが眠るエリアはあるか?
新型コロナウィルスの蔓延によって、都心を離れて、地方や東京郊外で暮らす「コロナ移住」を選択をする方の話も聞くようになりました。
では現在、都内の不動産価格は下がっているのでしょうか?
逆です。都内の不動産取引価格の相場は、右肩上がりを続けています。
例えば港区では、中古マンション(2001年以降築)の成約坪単価が直近5年で上昇を続け、2021年には平均坪単価500万円を超えました。さらに大手ディベロッパー分譲の高級マンションだと、坪単価1000万円に迫るものも目にします。
ファミリータイプのマンション70㎡(約21.2坪)に換算すると、坪単価500万円なら1億円超、坪単価1000万円だとなんと2億1000万円です・・・。
都民の平均年収も比例して上がっているのならば良いのですが、そうなってはいないことを鑑みると、これまで人気の高かった都心エリア(港区・中央区・渋谷区など)・城南エリア(目黒区・品川区など)の不動産を割高に感じている方が多いのではないでしょうか。
一方で、都心からみて東側・北側のエリアは、比較的割安ではあるものの、「オシャレじゃない」「正直パッとしない」と思われているかもしれません(笑)
でも実は、不動産価格の上昇を含め、大きなポテンシャルが眠っているエリアがいくつかあるのです。
とりわけ、僕たち山口不動産が拠点を置く豊島区、そして大塚が大きなポテンシャルを持っていることをお伝えできれば!
共働きカップルやファミリーが都内に住むなら、いま豊島区であるワケ
医療体制、子育てや教育へのサポートetc・・住まいを選ぶとき、「どの自治体に住むか」は重要なポイントです。
ですので、自治体としての「豊島区」の現状をまずは知って頂きたく。
豊島区が取り組む事業の注目ポイントは2つ。
①「持続発展都市」の実現
②「国際アートカルチャー都市構想」
です。
①「持続発展都市」の実現
豊島区は7年前に、東京23区の中で唯一「消滅可能性都市」として宣告されてしまいました。当時、出産年齢である20代〜40代の女性が豊島区内で減少していたため、「このままいくと子どもがいなくなる。都市として消滅する」と名指しされたのです。
事態を重く見た高野之夫豊島区長は、①「持続発展都市」の実現を掲げ、「消滅可能性都市」と名指しされた状況からの脱却を図りました。
具体的には、「女性が暮らしたくなるまち」にすべく、待機児童をゼロにするために積極的に保育園を新設する等、保育定員を一気に増やしました。ここ数年、豊島区の認可保育園は「待機児童ゼロ」を達成し、23区内でもトップクラスです。
そんな「女性と子どもに寄り添うまちづくり」「子育て支援」が徐々に周知されたこともあり、この5年ほどで豊島区の人口はおよそ1万5000人増えています。
②「国際アートカルチャー都市構想」
高野区長は就任当初から、区の文化行政を少しずつ推し進めていましたが、「消滅可能性都市」宣告を受けた後に「国際アート・カルチャー都市構想」も発表し、その動きを加速させました。
かつての池袋西口公園は、2000年放映のテレビドラマ『池袋ウエストゲートパーク』の影響で「IWGP」という言葉が有名になったように、治安の悪い場所の代名詞のようなところでした。ところが、今や写真のようにシンボリックな「GLOBAL RING」が目を引く野外劇場として生まれ変わっています。
一方で、反対の東口では、薄暗く人もまばらだった南池袋公園が、明るい芝生広場とカフェレストランを備えた、多くの人々が憩う場所として全面リニューアルされ、また旧豊島区庁舎の跡地も、コンサートホールや劇場を擁する複合文化商業施設「Hareza 池袋」として開業しました。
池袋にはもともと、アニメや漫画関連の専門店が多くあり、サブカルチャーと高い親和性がありました。こうした素地に、豊島区の文化政策推進力が加わり、劇場やその周辺施設が整備されたことで、幅広いジャンルのカルチャーに触れ、表現できるまちが実現しつつあります。
こうした取り組みが国内外で評価を受け、豊島区は2019年に「東アジア文化都市」に選定、さらに2020年には内閣府より「SDGs未来都市」、「自治体SDGsモデル事業」にダブルで選定されました。
このように豊島区は、あらゆる世代の、多様な価値観・ライフスタイルをもつ人々が、長く、豊かに暮らせるようにという想いと、それを叶える実行力をもつ、23区でも屈指の自治体に進化していると、手前味噌ではなく言えると思います。
上記のような施策と再開発を推し進めた結果が、下記のように池袋の不動産価格にも表れています。「Hareza池袋」開業の前後から、池袋駅徒歩15分圏内の中古マンション価格が急騰し、2020年には新宿を抜き去っています。
加えて、リクルートが毎年発表している「SUUMO 住みたい街ランキング関東版」では、2018年に池袋が第5位に入ったことで注目を集め、2020年、2021年もトップ10内をキープしています。
現在も大手ディベロッパーなどと連携して、池袋駅西口地区や東池袋一丁目地区の再開発事業が着々と進行しています。
ですので、池袋を中心とした豊島区の価格上昇トレンドは、今後もしばらく続くのではないでしょうか。
みなさんなら、豊島区のどこに住む?
では実際に、他のエリアから豊島区内への引っ越しを考えるとき、みなさんならどこの街を思い浮かべますか?
山手線に限っても、豊島区にある駅は駒込・巣鴨・大塚・池袋・目白と5駅もあります。言わずと知れたビッグターミナルの池袋、「おばあちゃんの原宿」と呼ばれる巣鴨、閑静な街並みが広がる目白・駒込と、個性はさまざま。
この章では、豊島区の中でも、僕たち山口不動産が根を下ろす「大塚」を「暮らす街」として捉えた時にどんな魅力があるのか?お伝えしたいと思います。
まず、交通面では、山手線と都電荒川線が乗り入れる「大塚駅」、南へ少し歩けば東京メトロ丸の内線の「新大塚駅」が利用できて、都内であれば大体30分あればどこにもアクセスできる地の利。
そして、つい開拓してみたくなる小規模でも魅力的な飲食店の数々。
大塚駅周辺には老舗の日本酒店が点在しており、酒の品揃えや美味しい肴は、マニアを唸らせます。加えて、クラフトビールの「インポーター」の拠点やその直営店、さらにはビールそのものをつくる「醸造」までやっている店もあり、クラフトビールフリークが集う街でもあります。
こうした魅力に加えて、大塚の雰囲気をガラリと変えたのが、駅周辺のリニューアルです。
大塚駅は大規模工事により2009年に南北自由通路が開通し、2013年には駅ビル「アトレヴィ大塚」がオープンしました。
山口不動産が取り組む「ironowa ba project」でも、第1話で紹介したように、まず注力したのはハード面の整備でした。星野リゾートOMO5東京大塚を誘致したba01を皮切りに、東京大塚のれん街(ba02)、賃貸マンション(ba03)と駅前商業ビル(ba05)の開発を進めてきました。
どこか暗く近寄りがたい雰囲気のあった大塚駅北口は、豊島区とともに整備に取り組み、2021年3月、カラフルな光で彩られた広場として完成しました。山口不動産は、この広場のネーミングライツを取得して「ironowa hiro ba」と命名。豊島区は支払われた命名権料を広場の維持管理に充てるという、全国的にも珍しい仕組みをつくりました。
こうした取り組みが経済的にも効果をもたらしたのでしょうか、大塚駅徒歩圏内の中古マンション価格も、直近3年間で約14%近く上昇しています。
※大塚駅の中古マンション価格の推移
新築マンション市場に目を移すと、サンケイビルが新たに手がけるタワーマンション「ルフォン・ザ・タワー大塚」が現在分譲中で、それこそ坪単価500万円を超える住戸もあります。さらに南口でも大手ディベロッパーによる再開発計画が始動していますので、今後、大塚においても価格上昇傾向がさらに加速する可能性が高いと思います。
パッと見では分からない、大塚の本当の魅力とは?
ここまで、客観的な視点で大塚のポテンシャルについてお伝えしてきましたが、大塚最大の可能性は別のところにあります。
それは、僕たちが「ba(being & association)」という文字で表現した、「そこにいれば、つながりを感じられる」まちの実現に向けて「愛」を持って本気で汗をかいてるからです。
いくつか例を挙げさせて頂くと、
①街のゴミ拾い活動「#CleanUpOtsuka」
もともとは山口不動産の社員のみで活動していましたが、今年7月より街の皆さまにも参加を呼びかけたところ、続々と参加希望が集まりました。
現在では、超人気おにぎり専門店「ぼんご」の女将さんや、地元ボクシングジムのトレーナーさん、地域の安全を守る巣鴨警察署の職員さんまで、様々な方にご参加頂いています。大塚の街はこんなに愛されているんだなと、実感しています。
②まちのコイン「むすび」
面白法人カヤックとのコラボで誕生した大塚のまちのコイン「むすび」は、大塚で行った「良いこと」の対価をコインでもらい、大塚のまちで使うことで、単純なお金の交換では生まれない、人と人とのつながりを作ろうと、実証実験中です。
③SNSアカウント「otsuka_color」
山口不動産が運営するSNSアカウント「otsuka_color」は、大塚の街の美味しい店やおすすめスポットを発信するだけにとどまりません。Instagram上で「大塚フォトコンテスト」を開催してフォロワーさんに写真を投稿してもらったりと、双方向のコミュニケーションを試みています。
上記は現在取り組んでいる例の、ほんの幾つかですが、僕たちは、大塚に暮らす人働く人がつながりを感じられて、自然体かつ主体的に、まちに関わっていけるような仕組みづくりを、毎日試行錯誤しながら取り組んでいます。
特別親しいというわけではないけれど、顔を合わせればちょっと言葉を交わすような、そんなひとがまちにいることは、日々の安心安全に直結します。
地域とつながりたくても、都会だと、なかなかそのきっかけがありません。ターミナル駅では難しい、「コンパクトなまち」大塚だからこそ、互いに顔が見える、体温を感じられるコミュニケーションが生まれる仕組みを作れるのではないかと、本気で思っています。
大塚で初めてふたり暮らしを始めてくれたカップルが、「いずれはここで子育てしたい」とまちに愛着を持ち、根を下ろしたくなる。
そんな大塚にしていけたら。
次回は、山口不動産が手がける「ba apartment」の賃貸マンションを例に、「賃貸物件の理想形」について考えます。
大塚のまちをカラフルに、ユニークに
大塚が変わるプロジェクト「ironowa ba project(いろのわ・ビーエー・プロジェクト)とは?(▼)
編集協力/コルクラボギルド(文・平山ゆりの、編集・頼母木俊輔)
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