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140字小説【私はここにいる】

「カチ、カチ、カチ」今夜もいた。晴夜には決まって廃校の屋上に侵入し、数取器で星を数えている。一ヶ月前、高校生だった私は不慮の事故で他界した。心の整理はついたけど、一つだけ心残りがある。ずっと一緒と信じていた彼のことだ。「ねえ…あの星々のどれかになったわけじゃない。私はここにいる」

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