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140字小説【一枚の絵】

行きつけの美術館にやって来た。目当ての作品は快晴の日にしか鑑賞できない。館内の作品を一通り見終えると三階の窓から外を眺めた。窓枠を額縁に見立てる。遥か東にそびえる険しい山々。人間なんてちっぽけに思えた。秋も深まり眼下の公園では照葉が有終の美を飾る。白銀の季節の足音はすぐそこに…。


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