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140字小説【生きる為の選択】

「一番重いのはあなたよね」「こんな時は肉質が重要だ。柔らかい方がいい」「筋肉の多い方が食べ応えがあるだろ」絶海の孤島に不時着したヘリ。乗っていた若い夫婦と筋肉質の中年男。三人の意見が割れた。数ヶ月後、女一人だけ手作り筏で生還した。「他の人は?」と問われ、女は自分のお腹を指差した。


三人は食糧確保の厳しい絶海の孤島で究極の選択を迫られます。夫婦は協力し、生きるために筋肉質の中年男を殺します。奇跡的に生還した女は他の生き残りがいるか問われると、自分のお腹を指差しました。夫が自分の命を犠牲にしてまで守ってくれた我が子を。食べることは生きること…。

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