140字小説【忍び寄る者】

ある夏の熱帯夜。外は激しい雷雨で強風も吹き荒れていた。テレビニュースでは護送中の殺人犯が逃走したと伝えている。私が一人暮らししているこのアパートから遠くない。雷の轟音と閃光を遠方の家族と共有したくなった私は、ベランダの窓にスマホを向けた。閃光が走った瞬間、カーテンに人影が映った。

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