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140字小説【アカ太郎】

一向にタイピングが進まない。眉間に皺を寄せていると子供の頃の記憶が蘇る。授業で画用紙にアカ太郎を描いた。赤色の絵の具を一本使い切る勢いでアカ太郎の力強さを表現した僕。ろくに水も使わず赤一色の濃すぎるアカ太郎。赤一色なのに深みが出た。みんなの前で先生に褒められた。不器用でいいんだ。

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