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140字小説

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削って削って、磨いて磨いて仕上げた140字小説です。
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#読書すきなひとと繋がりたい

140字小説【切れ目がない】

「これは?」「右」「これは?」「上」視力検査でランドルト環の切れ目を答える私。「最後にこ…

こし・いたお
5か月前
6

140字小説【神経衰弱】

結婚して二十年。めっきり会話の少なくなった僕たち夫婦。スマホで写真を撮るのが趣味の妻。上…

こし・いたお
5か月前
2

140字小説【終末】

ついにタイムマシンの開発に成功した私。装置を起動し十年後の公園に設定した。心細そうな表情…

こし・いたお
5か月前
2

140字小説【ノイズ】

「またね」と立ち去る繊細な彼女。背中を見つめているとカバンからイヤーマフを取り出した。聴…

こし・いたお
5か月前
5

140字小説【母】

僕は連休を利用し久しぶりに実家に帰省した。遠方で就職する僕を「いってらっしゃい!!」と笑…

こし・いたお
5か月前
7

140字小説【将棋崩し】

嫌味な店長は将棋が得意。私たちパートのことを陰で駒と呼んでいる。悔しいから将棋で打ち負か…

こし・いたお
6か月前
2

140字小説【弾けない】

私は娘を養うために人型ロボットの製造工場で働いていた。人のように会話し、指示すれば単純作業もこなすロボットだ。欠陥品を弾き廃棄するのが私の仕事。電源を入れ動作を確認する。話しかけると吃るロボット。娘の姿と重ねた私は弾けない。でもクレームはこなかった。きっといい人に巡り会えた…。

140字小説【母からの挑戦状】

「私にもしものことがあったらこの箪笥はあなたが持ち出して。真ん中の引き出しに大切なものが…

こし・いたお
6か月前
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