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140字小説

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削って削って、磨いて磨いて仕上げた140字小説です。
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2024年1月の記事一覧

140字小説【戻れてよかった】

大道芸人の集まるイベントにやってきた私。仰向けで倒れる男と、それを囲うように見守る人達。…

こし・いたお
6か月前
3

140字小説【結末はない】

映画を観ていた私は、まったく共感できない結末に拍子抜けしてしまった。結末はストーリーの中…

こし・いたお
6か月前
2

140字小説【私のお爺ちゃん】

昔は社内一のセールスマンだったお爺ちゃん。営業一年目の私には神様のような存在だ。お爺ちゃ…

こし・いたお
6か月前
3

140字小説【末広がり】

家族で初詣に出掛けた私達。私は家族で困難を乗り越え、良い運気を呼び込む為に縁起物を買おう…

こし・いたお
6か月前
2

140字小説【私にも見えた空】

私は空の青さを知らない。これからも知ることはないだろう。日に日に消えたいが加速する私は、…

こし・いたお
6か月前
6

140字小説【私が負けない理由】

悪い噂が広がっていた。表では私と仲良くしているふりをし、裏では悪い噂を広げる友人のふりを…

こし・いたお
6か月前
1

140字小説【帰る理由】

「うちの子が娘だったら」なんて思っているわけではない。でも寂しくないと言ったら嘘になる。便りの無いのは良い便り。知見を広げ活躍してると自分に言い聞かせ、息子の無事を願う日々。ある日突然帰ってきた。転勤先はペット禁止だし狭いから預かってほしいと愛猫を置いていく息子。嘘だと勘づく私…

140字小説【再会】

転校生は異世界から来た?そう思えるほど彼女は変わっていた。広範な知識を武器に奴らと打ち解…

こし・いたお
6か月前
1

140字小説【思い出した】

僕は詰め放題コーナーにやってきた。ここは広大無辺な宇宙の彼方にある死役所の転生課。生まれ…

こし・いたお
6か月前
3

140字小説【僕は縁起物】

「私ね、ある縁起物を集めてるの」彼女の部屋に入ると、壁には富士山の写真と扇子が飾られてい…

こし・いたお
6か月前
3

140字小説【復旧しない】

「世間は広いようで狭いね。こんな場所で君と再会するとは」大昔、遠距離恋愛になるから別れよ…

こし・いたお
6か月前
2

140字小説【最初から居た】

無口な彼と久しぶりのデート。待ち合わせ場所に彼は居ない。駅前広場では多くの大道芸人たちが…

こし・いたお
6か月前
6

140字小説【防犯ロボット】

仕事を終え広いリビングで寛いでいると、一体の人型ロボットが現れた。「おかえりなさいませ。…

こし・いたお
6か月前
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140字小説【分厚いお年玉袋】

年末に世界の民芸品を紹介するテレビ番組を見ていた母。年が明け、私は母からチラシで作った厚みのあるお年玉袋を受け取った。世界広しと言えども中学生になってお年玉が三百円なのは私くらいかも。今年こそ…封筒の中から一回り小さな封筒が出てきた。その封筒の中にも封筒、これは、マトリョーシカ…