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140字小説

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削って削って、磨いて磨いて仕上げた140字小説です。
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2023年4月の記事一覧

140字小説【写真家に差し込んだ光】

「写真を撮るのが趣味なんですね。どんなものを撮っているんですか?」 「明るい光です。窓か…

10

140字小説【廃校の妖精】

「最初はグー!じゃんけんポン!」古い木造の廃校を探検していると小学生くらいの女の子に出会…

5

140字小説【残された希望】

「時間だ。お腹の子の名は決まったか?」荒廃した世界に溢れる異形の者たち。彼らは食欲だけに…

9

140字小説【空へ】

「明るい話題が少ないせいか皆しょんぼり下ばかり見ている」男はそう呟き子どもたちに風船を配…

30

140字小説【貰い手のいない荷物】

「不用品は転売サイトで売る。売れないものは欲しい人に譲る。でも貰い手のいない二階の荷物は…

6

140字小説【酔ってる】

「ぼくはお酒に弱くてね。すぐに酔ってしまうんだ。陸上で鍛え上げたこの強靭な足腰もお酒には…

7

140字小説【タケノコ掘り】

「もしもしお父さん、タケノコとれた?」「ここから先はぼくのテリトリーだ!入ってこないでくれ!君はもうあちこち掘り返して柔らかく美味しいところをたらふく食べたんだろ?まて!!乱暴はよせ!!」「お父さん、さっきから誰と話してるの?」「イノシシだ」

140字小説【救急車どこ?】

「救急車のサイレンってドキッとしませんか?ぼくなんか、車の運転中にどこから救急車が接近し…

5

140字小説【い世界】

い世界を見ることができる。そんな特殊スキルを持つ数少ない貴重な人たち。彼らは先生と呼ばれ…

3

140字小説【使えるスキル】

「ねえ、お父さん。最近世の中物騒じゃん。何か戦いに使えるスキル持ってる?」「ああ、色々あ…

6

140字小説【通貨単位は何?】

短期間で稼げる仕事を紹介する場所がある。目隠しを条件にそこへ連れて行くという友人の言葉を…

7

140字小説【遠ざかる君】

君が待っているというのに、ぼくは君を裏切るような行動をとってしまった。君はもの凄い速さで…

7

140字小説【甘くない世界】

「君がこの茶碗一杯のご飯を食べてしまえば今日の糖質は終了だ。君がいるのはそんな厳しい世界…

8

140字小説【恋は盲目?】

「お父さんって何回も確認する癖があるよね。それだと仕事が遅くならない?」「そうなんだ。だから仕事中は一回で済ますように意識してる」「まあでもミスは減るよね。安心して仕事を任せられそう」「でもな、結婚する前に中身を確認し忘れて失敗したんだ」「お母さーーん!!」