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140字小説【残された希望】

「時間だ。お腹の子の名は決まったか?」荒廃した世界に溢れる異形の者たち。彼らは食欲だけに支配され、人の汗や血の香りに惹かれて襲う不死者と呼ばれた。目が充血し身体がこわばる私に残された時間は僅か。仲間は危険を承知で私の死と引き換えにチャンスをくれると言う。私は震える指で明と書いた。

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