見出し画像

自作詩をいくつか、そのいち。『晴れたり曇ったり晴れたり』

以前とある投稿サイトにて書いた詩を、定期的にこれからnoteに投稿しようと思います。今日は三つほど。


『晴れたり曇ったり晴れたり』

天気は不安定だ。
まあ僕含め人々よりは安定してるかも。

降水率という確率なのか決定事項なのか、イマイチ分からんものを頼りにして今日も傘は持たず走る。

それで雨が降っても気にしない。
靴が濡れるのは少し嫌だね。

殻から出ない生き方が悪いことなんて、誰も決められない。それが案外正しいかもしれない。
いろんなウイルスを雨は叩き落とす。
この世界に満ちた、傲慢、偏見、差別。そんな奇妙な大気汚染は壮大な自然にも止められないのだろうか。

って難しいこと考えてもしょうがない。
ペーパーテストでは碌な点数が取れない。
だけど誰かの役に立つ一歩なんて踏めてる実感はない。

だから憂鬱だ。
僕はどうして生きてんだろう。
でも生きてて欲しい人を曇らせるのも間違ってるね。

晴れたり曇ったり。

天気は不安定だ。
まあ僕含め人々よりは安定してるかも。

そんな僕は。
晴れたり曇ったり晴れたり。


『はっぴーすとーりー』

バスの中 窓の外 花屋の前 微笑む君
横断歩道 母親と息子 夢が光った道
一方で夢の残骸の広がる道
誰も信じられない人 誰でも信じたい人
待ち合わせまでの暇つぶし 広場の時計
壊れた腕時計 噴水の音 子供の泣き声
キリストが祝った世界 どこからか聞こえる鐘
笑えないストーリー 笑い飛ばしたい今
狭い心 広い心 浅い心 深い心 盲目な全て
さて帰ろうとする僕 ごめんねと現れる君
幸せすぎない程度の毎日
不幸せすぎない程度の毎日
そんな些細なはっぴーすとーりー


『海の底から空を見ても君しか見えない』

海の底から空を見ても君しか見えない。

濁っている中に光がチラチラ。
多分生まれた時に見る景色と死ぬ時に見る景色は一緒で、おそらくこんな感じ。

思うほど綺麗でもなく、特殊でもない。
普通の光景。
しかし体が浮くような場所。
二度しか見れない風景。
ああ、愛しいってこういうことだろう。

海の底から空を見るなんて馬鹿なことかい?
海の底にいるんだから下を見ろって?
人って何処にいても
空を見たい生き物なんだよ、きっと。

空は憧れるにはちょうど良い。
空は手を伸ばすにはあまりに遠い。
空は小馬鹿にするには偉大過ぎる。
夢も同じような感じさ。
馬鹿にされないほど高いところを見る。
そうすると生きてるってなるさ。

だがあまりにも安直に動いてしまえば
空じゃなくて深海の破片に混ざってしまう
この僕のように
あの子のように

でも海の底のかけらの一部になっても
それでも空には憧れるんだなぁ……
だから今日も空を見るのさ、僕はね。

海の底から空を見ても君しか見えない。
その君っていうのは勿論自分のことさ。
世の中の全ては自問自答。

京都の紅葉に包まれても
東京の夜景を浮かべる
そんな君が屈折して見えたりしないかな?


なんてね

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?