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随想(エッセイ)

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その時、浮かんだことを書いたもの
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#作品紹介

絵を長年描いてる人の隣に座ったら、さっきより、絵が上手く描けた話

メトロノームを、たくさん置いて、時間差でスタートさせると、しばらく経ったら、みんな揃ってくるというビデオを見たことがある。世の物象は、人間を含み、どんなに細かく、ささやかでも、リズムをきざんでいると言える。それらは、比較的、短時間の間に、同調、同期する運命にあるのかもしれない。ただ、同じ振動で、振れている場合だけだろう、けれど。 なぜ、同期するのかについて、下記のサイトで、説明をしているのを見つけた。数式も、ちゃんとあって、驚きである https://note.com/m

『奴隷根性の唄』という詩

時に、思い返す、金子光晴の、『答辞に代えて、奴隷根性の唄』。 読んだことない方には、全文を、検索して読んで欲しいのだけれど、これは、最後の部分。 ここだけ、読めば、金子光晴は、どこか異国ににいる、鎖に繋がれた奴隷について、書いていると思う人がいるかもしれない。 私は、第2次世界大戦直後に発表されたこの詩は、わたしたち、にっぽん人の『奴隷根性』について、問おていると思っている。 鎖は、すでに切られているのに、自由に生きることを、ためらい、自らしない、できない。とくに、周

フルーツ蝿のトラウマ

妊娠中の母親の心理状態は、子供に影響を与えると、知られている。それに加えて、私は、長らく、親が妊娠以前に経験したことも、子供に影響があるのでは、と感じていた。 最近、こんな記事を読んだ。 フルーツ蝿を使ったアメリカの実験。 ざっと、説明すると、フルーツ蝿のメスは、ある種類の蜂(parasitoid wasps)に出会うと、蜂が幼虫を殺してしまうため、エタノール系の食べ物に卵を生むようになる。つまり、天敵との出会いというトラウマが、蝿の産卵時の行動を変えるのである。そして

他人という、世界、宇宙

『一人、一宇宙』、ツィッターで、誰かが言ってたのだけれど、好きな言葉だ。 今のところ、そのように考えて生きて、問題ないと思う。すぐ忘れるけど。 じゃぁ、私にとって『一人、一宇宙』という言葉とは: それぞれの人は、『自分』という宇宙である。つまり、それはそれは、大きく、深く、独自の歴史や特徴がある。それぞれに、物理的、精神的な原則も違っている。たとえば、地球では、引力は地面の向きに働いてるけど、それは、他の所に行けば、そうでもないかもしれない、という風に。 私自身も、ま