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岸田奈美さんに感謝を込めて-キナリ杯参加の発端

はじめまして!ご覧いただきありがとうございます。今回初の記事となります、「いろはにほへと」です。よろしくお願い致します。

この記事は岸田奈美さん主催のキナリ杯へ投稿記事を書くまでの経緯です。いろいろな思いがあり、本筋ではない部分をこちらにしたためました。


記事を書こうと思い立ったきっかけは、ほぼ日刊イトイ新聞で掲載中の岸田奈美さんの「いなくならない父のこと。」第一回連載でした。まめに読んでいるサイトとマイブームの作家さんが重なった瞬間です。元となった記事(先見の明を持ちすぎる父がくれた、移民ファービーとボンダイブルーiMac)はすでに読んでいたのですが、訴えられる感情が全く違うことに驚きました。

元の文章は悲しいけれど最後のオチもありクスリと笑いながら読みました。

(岸田奈美さんご本人のnoteより)

ファービーおねだりが成功するお家であることを羨みつつ、英語版はいらないかもと笑いをこらえて。

ですが「いなくならない父のこと。」第一回を読み切った時には泣きそうでした。

(ほぼ日刊イトイ新聞より)

途中の糸井重里さんがアプローチしてくるところで、株式会社ほぼ日の採用で断られたばかりの私は嫉妬(笑)

しかし、糸井さんの前で泣いてしまう所から読後に残るのは大切なものを失った悲しみです。

2つの側面を切り出した2つの文章に、嫉妬しつつ、笑わされ、泣かされ、純粋に驚かされました。

そして思い出したことは「あの子」のこと。実家で10年以上飼育していたミドリガメです。いなくなって何年も経つ最愛のペットです。あの子のことを書きたいと思いました。

甲羅背負った亀なんぞに感情移入がひどい私を笑う人は笑うと思います。知っています。
当時「この前ペットが亡くなって」「亀です」と正直に話したら「え」悲痛な表情と対象があってないよと共感しかねる顔をしていたのは現役バリバリで動物の研究をしている若手研究者さんでした。


大好きで素敵な動物専門の研究者さんさえ理解できない爬虫類への感情移入。

・馬鹿にされたって揺るがない愛だけど、こんなの書いて私はどうするんだろう?

・お父様のことから亀を連想って失礼?

・書いた文を公表するってことは読者も想定する訳で、ニーズあるの?テーマは?

・自分の中のNGワードを感想で出されたら傷つく。そもそも感想いただける前提の妄想劇場かよ!

言い訳ばかりが頭によぎる反面、当時の思い・感情を思い出して泣く・ペットの死を引きずっている現状に気が付き、悶々考えていました。
ここ数年、熱中できるものが欲しいと願ってるのですが、かつて魂を注いだものの一つが彼だったことを再発見しました。
(何の話だって感じなのですが)数日前に資料も見ずに亀の甲羅の絵を描いたところ相変わらず写実的に描けるのです。仕事で毎日多数のホウレン草を凝視していても、資料を見ないと描けないのに。

書きたい、でもでもだって。行動までに躊躇が多い私は足踏みし続けます。岸田さんやインフルエンサーの5歳さんに相談してみるなんて突飛に感じる解決策まで考えました。

ほぼ日の他のコンテンツや岸田さんの他のインタビューを見ても、みなさんの言葉は「あの子のこと書け」に繋がっているように感じる。


自分のしたいことをするのが専ら人生の課題なので、ある日、心の中でアメリカ映画の如く諸手を挙げました。

「わかったよ。書けばいいんだろ、書けば」

書けと指示してくるのは作家さんではなく、内なる自分のなですから。

書く腹は決まっても、ひたすら足踏み。仕事から帰って、晩ご飯食べて、ぼけーっとスマホを眺めていれば寝る時間です。ぼけーっが余計に見えますが、クールダウンは必要です。そう判断しないと時間の無駄遣いが多すぎて失望するので必要な時間認定します。


さらに心の地面を踏み固めていた所、お彼岸すぎに訃報が1日1件ずつ、連続で計2件入りました。

時期のお彼岸は、実際のお彼岸も近いのだと再確認させられ。
現実が受け止められずに悲しいのか分からなくなりつつも、翌日朝ごはんを作りながら台所で泣きました。

コロナで世界が恐怖する中、それぞれの死と、向けた愛・向けられた愛と、たくさんの与えられたものと、単純作業で手が動いていてもずっと考えていました。今まで経験した大切な人たちの死も、ただ予定が合わずに長く会っていないだけの感覚のままではないか?


最近はコロナの脅威から来るストレスなのか、大好きなイトイ新聞やフォローしている方のツイートの文字も大量には追えなくなっています。
めぐる躊躇の轍でおほりまで掘れそうなくらい、ぐるぐる考えているうちに日は過ぎ、Twitterも小まめに確認できない中ある日気が付くとキナリ杯が誕生していました。

文章を書きたい気持ちを強く揺さぶってくださった方が、今度は文章を書くことを応援してくださっている・舞台を作ってくださってる。パズルピースを震える指ではめた気分の私は応募するしかありません。嫉妬より憧れて、見習って、まねぶ(まねて・学ぶ)方がいいじゃない。

静かな5月連休も家事だなんだと言い訳しつつ書き始めませんでした。ですが、絶対にnoteに1本書く決意は揺るがず、気持ちの外堀を埋めていきます。書くためテーマに向き合ったお陰で、心境の変化にも気が付きました。

いなくならない父のこと。第一回を読んでから約2か月半、キナリ杯応募「ペットに愛は伝わるか?」を敬愛する岸田奈美様に捧げます。きっかけを背中を押すキナリ杯を本当にありがとうございます。


#岸田奈美 #ほぼ日刊イトイ新聞 #note #できたら続けたいな #次のテーマは明るいのにしたいな


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