とめ、はねがしっかりしてる教室の後ろに君の「希望」はあって
うたの日に投稿した自作短歌から七首
【それぞれの春】
陽が差して翅脈のように窓枠が浮き立つ午後の教室は春
ひととせの過ぎ去る速度ぐんぐんと立ち漕ぎしてく白い自転車
ビル街の硬い地面にまだ慣れぬ春の足裏柔らかくあり
血を洗う泡があの時見た桜みたいにやさしく染まる真夜中
一人でもやってけるのか問うてくるやけに細かい洗濯表示
まだ僕は正しい朝に慣れなくて行ってきますを上手く言えない
とめ、はねがしっかりしてる教室の後ろに君の「希望」はあって