掠れてる黒マジックで無理矢理に書ききるようなさよならを言う
うたの日に投稿した自作短歌から八首
【こぼれ落ちたら多分お別れ】
君のいない朝に慣れてく 蛇口から水を受けきれない手の隙間
そこ段差、気をつけてって聞く前に躓いているような失恋
掠れてる黒マジックで無理矢理に書ききるようなさよならを言う
じゃあまた、が切り出せなくて終電のドアが閉まってしまうほどの間
不誠実だったでしょうかさよならをする夜君の目は見なかった
損失を考えている今ここで君と別れて泣いちゃう時の
こんなことでしかもう伝えられない痛いくらいに手を振って 夏
あと五分待てば電車がやって来て君とわたしを過去にする午後