地域住民とあなたにとって、理想的な地域おこし協力隊の活動とは?【着任後研修レポート】
私たちは2017年から、地域おこし協力隊の受け入れ体制構築支援・採用支援・着任後の伴走支援を行なっています。
地域おこし協力隊は令和3年度時点で、全国で6015名が活動しています。令和6年度には8000名まで地域おこし協力隊の数を増やすという政府の方針があり、全国でさらに推進されていく見込みです。
IRODORIは地域おこし協力隊制度を活用し、地域に根ざして、地域課題の解決に取り組むデジタル人材育成をAKKODiSコンサルティング株式会社と連携して行なっています。
▼地域おこし協力隊制度を活用したデジタル人財育成事業についてのプレスリリースはこちら
北海道東神楽町で受け入れ体制構築と募集支援を行い、着任した6名の隊員向けに2日間の研修を行いました。
今回のレポートでは、研修の一番最初に行った「LEGO®︎SERIOUS PLAY®︎を活用したチームビルディング」についてご紹介します。
LEGO®︎SERIOUS PLAY®︎は、自分の心の奥にあるものを、手を動かしてレゴブロックで作品をつくることを通じて言葉にして共有していく手法です。
このワークの目的は、東神楽町に新しく着任した協力隊がお互いに考えていることを理解し、チームとして成果を出す活動を生み出そうというモチベーションを高めることとして実施しました。
最初に「ダックチャレンジ」というワークを行いました。
全員に配ったのは黄色のブロック4つと、赤色のブロック2つ。これらを使って、みなさんがイメージする「アヒル」をつくってもらいます。
みなさんがつくったアヒルたちがこちらです。
全く同じブロックで、同じ動物をイメージしてつくっても、同じものは1つとしてありませんでした。
6つのブロックの組み合わせは1億通り以上あるとも言われています。同じテーマで考えていても、ひとりひとり違う考え方を持っていて、そこに正解や不正解はありません。
すべての意見が受け入れられるという心理的安全を担保したなかで、ここからのワークでは作品を作ることで自分への理解、そしてチームへの理解を深めるきっかけにしていきます。
いくつかの演習をして感覚をつかんでもらった後に、本題にはいります。
あなたにとって、地域おこし協力隊とはなんですか?
ここで投げかけた問いは、「あなたにとって、地域おこし協力隊とはなんですか?」です。
みなさん移住を伴う大きな決断をして、東神楽町の地域おこし協力隊としてここにいます。自分の中に、今ある考えを自由に表現していただきました。
頭で考えてからつくるのではなく、まず手を動かして作品をつくりながら考えを深めていってもらいました。そして作品を説明するかたちで、自分の考えを共有していきます。
地域住民にとって、地域おこし協力隊とはどんな存在ですか?
次は視点を変えて、「地域住民にとって地域おこし協力隊とはどんな存在」なのでしょうか。作品をつくって発表してもらいました。
あなたと地域住民にとって、理想的な地域おこし協力隊の活動にするために、これからできることは何か?
次の問いは「あなたと地域住民にとって、理想的な地域おこし協力隊の活動にするために、これからできることは何か」です。
地域おこし協力隊が地域で受け入れられ、活動が推進される状態をつくるにはこの問いについて考え続けることが必要です。
作品の紹介をした後に、一言のコンセプトをつけます。6人の協力隊の皆さんのコンセプトがこのように揃いました。
丁寧にニーズを探る
理想を掲げる
歩み寄る
相思相愛
魅力の見える化
ともに考えて、ともに動く
全員の作品をテーブルに並べ、6人がつくったコンセプトをひとつのストーリーにして1人ずつ発表していきます。
チームメンバーの考え方を理解しようとつとめ、そこに自分の考えを乗せていくことでチームでの共通認識をつくっていきました。
ワークを行った感想を伺いました。
一連のワークを通じて、自分の考えを深掘りし、そして地域の人の視点になってこれからはじまる地域おこし協力隊の活動について考えていきました。
その後に座学でのレクチャーや、事業計画の作成と研修は進んでいきます。
東神楽町の地域おこし協力隊は、地域活動を行いながら3年間かけてICT教育を受けていきます。
デジタルの知識をつけながら地域活動を行うことで、地域のデジタル化を推進するという地域への還元はもちろん、協力隊自身が仕事を理由に定住をあきめることなく、暮らしながら挑戦し続けられる環境の構築を目指していきます。
今後も皆さんの活動をレポートしていきますので、ぜひ引き続きご覧いただけますと嬉しいです。