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梅仕事の季節

梅仕事。
この言葉の響きにいつもうっとりした気持ちになりますが、今年もあっという間にこの季節がやってきました。

会津は肌寒い日が続いて、まだヒーターを入れる日があったりするのですが、昨日の午後からぶわぁと気温が上がり、今日も一日むわっと蒸れ、確実に季節が変わったことを感じました。


今日は人生初の梅干しづくりに挑戦しました。
梅干しづくりへの憧れはずっとあったのですが、何となく敷居が高いというか、自分にはまだ早いなんて思い込みがあり、先延ばしにしていた梅干しづくり。

今年も迷っていたのですが、そろそろ梅仕事の季節が始まるというタイミングで知り合った方が、梅干しはそんなに難しくない、赤紫蘇を入れなくてもできるから簡単と話していて、「よし、今年は私もやってみよう」という気持ちになりました。
そして、一通り工程を聞き、図書館でも本を借りてさらに研究し、準備万端でこの日を迎えました。

レシピ的なものはネットより本のがいいなといつも思います


ところで、会津地域には高田梅という、ゴルフボールくらいあるとも言われるほど大きく、しかも実に対して種が小さいのでとても肉厚な梅があります。
この梅は梅干し向きではないとかで、青梅の状態で氷砂糖と紫蘇の葉でカリカリに漬け(梅漬けや甘漬けと呼ばれます)、お茶請けとして食べる風習があります。
私も移住した当初は梅漬けを作ったこともありましたが、ここ数年は高田梅で梅シロップと梅酒を漬けるに留まっていました。


先日スーパーの梅コーナーに高田梅と南高梅が並んで置いてあり、シロップと梅酒用にそれぞれ買ってみたのですが、南高梅のあまりの香りの豊かさにものすごく感動しました。
もしかしたら、高田梅も熟してからも出回ることもあるのかもですが(これまで見たことがない・・・)、基本的には固い青梅の状態で出回るように思います。
購入した南高梅は、少し追熟が進んだようで、袋を開けるとふわぁと梅の香りが広がり、部屋中がいい香りに包まれ、すっかり南高梅の虜になってしまいました。
梅仕事を始めるようになったのは会津に来てから。
これまで、せっかくだから地のものを使いたいと高田梅しか使ったことがなかったのですが、初めて南高梅に触れて、ますます今年は梅干しを漬けることに気持ちが高まりました。


ネットで購入した南高梅は箱を開けずとも、甘い香りが溢れ出ていて、作業中終始幸せな気持ちでした。
(ネットは本当に便利と、こんなときつくづく思います。)
そして、完熟した梅の色の美しさにもうっとりしました。


梅の実が水を弾くこの感じも美しいですよね


私がこれまで知っていた梅仕事の世界は、実はまだまだ序の口で、これぞ梅仕事の本当の世界なのではないかと感じたほど、完熟南高梅を使っての梅仕事は豊かな時間でした。


道具をこの家のあり合わせでやろうと段取ったため、重石が容器に入らなかったり、最後の最後で慌てたりもしましたが、他は全てスムーズに、ここまでは思いのほか簡単にできました。
まずは、この後順調に白梅酢が上がってくるといいなと思います。
今日は、南高梅2キロ分を梅干用に塩漬けにし、1キロはこれも初めてのブランデーに漬けてみました。


毎日ゆらゆらしながら、様子を見るのが楽しみです


畑がひと段落したタイミングで、梅仕事。
青梅での梅酒やシロップ作りから始まって、完熟梅での梅干づくり。
いい暮らしのリズムができつつあるなと感じた菜園生活3年目です。

ちなみに、我が畑にも梅の木が2本あり、よく見ると毎年いくつか実も付けるのですが、何かを作るほどには収穫がなく、採れたら梅酒に一緒に混ぜるくらいです。
地元の人曰く、土地柄ここらへんでは梅はあまりならないとのこと。
それでも、剪定したら実がつくかもと、頑張って剪定をしようとしたこともありますが、木も高くて素人にはなかなか大変。
自宅の梅の木で梅干しができたらなんて素敵だろうとも思いますが、最近は諦めて春先に花を愛でることに切り替えました。

左奥にあるのが梅の木
今も5粒ほどなっています





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