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6月17日 さよならはエモーショナル、こんにちはチルアウト
今日は歩いて20分くらいにある温泉に行った。最近できたらしい。ちょうどいい混み具合だった。
帰りにコンビニでお酒を買って飲みながら帰った。
調子に乗ったカス大学生はこのような状況を「chill」と形容するのだろうが、私はカス大学生ではないのでchillとは言わない。インスタのストーリーにもあげない。
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『わたしが行ったさびしい町』を読むと、旅行の愉しみを別の視点で発見できる。
著者はペスカーラに向かう。「ペスカーラ」という名前に惹かれていたからである。ペスカーラという名前から、魚の町と予測して「魚の絵柄のタイルが道に敷きつめられているのではないか」、「町の紋章にも該当のデザインにも魚が使われているのではないか」などと夢想していた。
しかしいざ着いてみると、そんな夢想は裏切られることになる。
それはたんに、ふつうの町だった。わたしが愚かしく夢見たような、町中を埋め尽くす魚の絵柄のモザイク画だのタイル舗石だのがなかったのは言うまでもない。
そんな町で著者はレストランに入る。窓側の席に案内される。
窓の外からすぐ砂浜が広がり、それが尽きるところに波が打ち寄せいていた。それはかなり荒々しい波で、波がしらが白く砕けるときのごおっという轟が窓ガラスを透して聞こえていた。水は意外に汚い。白い泡がはじmけた後には砂泥を巻きこんだ茶色の水が残って、それが激しい勢いで打ち寄せてくる。当然、海水浴をする者など一人もおらず、そもそも砂浜じたいにほとんどひと気がない。ただ、浜にぺたりと尻をつき小さなシャベルで砂を掘ったり埋めたりして遊んでいる、四、五歳と見える女の子の姿が見えた。あないとけない子どもが一人ぼっちで大丈夫なんだろうか、迷子なんじゃろうか、とわたしは少し不安な気持ちになってそのさまを眺めていた。よく晴れた日だった。
そのうちに首輪も引き綱も付けていない大きな黒犬が駆け寄ってきて、女の子の顔に鼻先を寄せた。
(…)
いくばくか時間が経って、またふと視線を向けると、どこからともなく現れた大人の女性が女の子の傍らに立っていて、女の子の手を取って引き起こそうとしているところだった。黒犬の首にはいつの間にか首輪が嵌められていて。大人の女性はその引き綱も握っていた。犬もすでに立ち上がって、女性を見上げながら嬉しそうに尻尾をぶんぶん振っていた。わたしはさびしかった。
著者は「最高の旅とはさびしい旅にほかなるまい」とする。本書ではペスカーラのほかに、イポー、名瀬、上野、台南、夢のなかで行った町などについて書かれている。
著者の松浦寿輝は詩人、小説家、東大名誉教授。著書は『冬の本』、『知の庭園――19世紀パリの空間装置』、『人外』など多数。
都会の喧騒にうんざりしている人にオススメ。
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ゲーム『Death Stranding』は、さびしい旅ができる稀有な作品である。
舞台はアメリカ。ポストアポカリプスもので、ほとんどの文明は潰えてしまっている。主人公はそんな世界でものを配達する仕事に勤める。配達人である。Death Strandingの世界では、人と人との交流が絶たれている場合が多い。そんな世界で生きていくためは配達人が重要になってくる。主人公は数々の配達をこなしていき「伝説の配達人」と呼ばれるようになる……。
ゲーム内容は誰かから荷物を受け取って、誰かに配達するというのが基本となる。「それってなにがおもしろいの?」と思われるかもしれない。配達を楽しくするための工夫はゲームの随所に活かされているのだが、今日は特徴的な風景に着目してみよう。
舞台はアメリカ…なのだが、ゲームをみるとアイスランドにかなり近い。たとえば、アイスランドには特徴的な柱状節理があるのだが、ゲームにもそれに似たものが登場する。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/80890015/picture_pc_56a066e7b4640ff58d8cb4215fe7c24a.jpeg?width=1200)
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なんならこんな記事もあった。
ゲームでは、配達人である以上荷物を持っていくわけだが、荷物は基本背負って持っていく。道が舗装されていないから徒歩で向かうことになる。荷物はかなり重くなることもあり、ダッシュなどできないことがある。
つまり、アイスランドに似た景色を一人とぼとぼと歩いていくことになるのだが、この体験が本当に良いのである。一言でまとめるなら、「エモ」かつ「チル」である(あっ!)。
この魅力は文章でいくらいっても伝わらない気がするので、動画をぜひみてほしい。
ちなみに、ゲームにはマッツ・ミケルセンもでるよ。
要チェック!
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環ROYの音楽を最近聴いている。
↑の二曲が良すぎる。
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機嫌:晴れ
『さびしい町』
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(2022/06/17)
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