創作世界の取捨選択

世に溢れる創作作品に触れて、自身でも物語を紡ぐ中では、自ずと様々な「好き」や「嫌い」が見えてくる気がします。
個人的な自己評価ではありますが、「受け入れる範囲はそこそこ広いけど、これは無理というラインについてはかなり頑な」な自分の場合、これは好きだな、これは苦手だな、だけどこうしたらアリかもな、と日々触れる要素から試行錯誤しがちです。

以下、ちょっとセンシティブ気味かもな話題。


苦手な描写に関する話

例えばですが、性的なものを仄めかしたりする描写。
これについての個人的な評価は結構まちまちで、特に気にならなかったり、「この物語には必要な要素だ」と納得できる、好きな描写も多くありますが、自分ではあまり書きたくないなあと思う描写でもあります。お前の性癖じゃないだけ? それは……そうなんですが……

ダークな世界観とか、ちょっと年齢層高めなファンタジー小説とかのモブ悪党って、「ぐへへ……そこのネエちゃん……今日はサワラが安いよ……」みたいなのがテンプレートの如く出てきたり、いわゆるそういう仕事に関連した登場人物や施設が出て来たり、会話の中にもしれっと混ざって来るイメージが漠然とあるのですが、それじゃあそうした描写を自分で書くか?書きたいか?と問われると、いやーちょっと……と引いてしまいます。

引くのはまあ良いとして、「そう考えるのは何故か?」と思索してみると(それこそ自分がそうした概念に対する拒否反応を覚えやすいのもあるかもですが)、自宅創作においては、二人の主人公を「子ども」として認識しているのが大きいのかもしれません。

大人であれば「そういうもの」と受け止めてある程度毅然と対処もできるのでしょうが、シエルやルア相手にそうした話題を振るのはどうもこう、年若く多感であるが故に相応の動揺が生まれてしまって、話がブレてしまう気がするんですね。二人の関係性自体がピュアも良いところですし。
加えて、普段の自分が書く物語に出てくる人間の欲望、負の側面とはそれなりに毛色の違うものですから、否が応でも目立ちます。それを「汚れる」とまで言ってしまうのは極端かつ語弊ある表現になりますが、しかし要素として無色透明な代物ではない以上、下手に入れてしまうと意図しない濁りが生じて、物語の形成における雑味となってしまうかも――なんて、そんなよく分からない懸念が在ったりもします。
何より「それを描写して面白くなるの?」と問われたときに、イエスと答えられる気がしません。ぶっちゃけ自分の作風では尺の無駄遣いになる予感しかしないです。ただでさえカツカツなのに。それならその尺で別の会話差し込むわ。

平たく言えば、自分の作風、あの世界観には合わないというのが思索の結果なんですよね。そうした濁りも味にできる作風は存在しますし、そんな作品にも憧れるもの、大好きなものはあるのですが、自分が作る場合はそうじゃない、という。ただそれだけ。
だから(シエルやルアにはまだ見えていないところに在るとは思いますが)本編中にそうした描写は今後も一切に近いレベルで出てこないと思います。
無論、性差によって生じる人間関係の適切な距離感、に関しては気を遣うところでもありますけどね。

そうして思えば、自分の書く悪党がコミカルなギャグ調のモブだったり、己の野望一直線(ヒロインというか他の人間自体を野望の達成に踏みつぶす小石くらいにしか見てないタイプ)だったり、なんかヒロインに執着してるけどそういう方面のキモさではなかったり、機械人形のような冷徹さを前面に押し出していたりするのは、そうした背景があるのかも?
……いや、単純にそう言うのが好きなだけじゃないか? メルストに出てくるような愉快なキャラとか、ダース・モールみたいなカッコイイ悪役とか、好きじゃん。野望一直線系の煽りカスみたいな例はパッと浮かばなかったけど

そんなことを考えていた土曜日でした。
本編の次回更新分は絶賛執筆中です。月内の更新はちょっと辛いかもですが、なるべく早く出せるようにがんばります。

結局

これ何の話なんですかね?自分でもよくわからないです。
noteくんが「月末までに記事を書けば11カ月連続更新だよ!」とアピールしてくるのでなんか書こうと思ったらこんな謎文章が生まれていました。
こんなもん書くならもっとまともな何かを書けって話ですね。返す言葉もございません。

そんなこんなですが、今日はこの辺で。

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