「マッコイで知る世界線の移動」2021/05/08
・新マットレス
ベッドのマットレスが新しくなった。前のより分厚い。
ベッドの横にある出窓と高さが近くなってしまい、寝相が悪かったら窓際に置いた観葉植物を薙ぎ払ってしまいそうだ。
何か策を講じなければならない、っつーか、柵を構えなければならないという話になり、夫はホームセンターで何か仕入れてくると息巻いたが、どんなものを設置するのがいいか調べてるうちに面白いyoutuberを見つけてしまったらしく、夕方頃にはやっぱやめたと言っていた。
自分以外の人がこういうこと言ってくれるとほっとするやね(真冬の朝にコーンポタージュの入ったマグカップを両手で包むように持っているときの笑顔で)。
・ねほりんぱほりん(虐待親)
我々は生産的なことをやめて、録画したまま見ていなかった「ねほりんぱほりん」を見ることにした。
過去回に出てきた人のその後を追う回と、デリヘルのドライバー回だった。
子供を虐待していた父親の回に出ていた人が再び登場した。過去回では、我が子を虐待して児相が介入する事態になったこと、妻子と別居の身となったこと、カウンセリング的なもの(マーシーにおけるダルクみたいな?)に通い反省していること……を語っていた。当時私は、その実コイツ何が悪いのか絶対わかってないわー、と勝手に不愉快に思っていた。
今回は「その後」として、男性はカウンセリングの甲斐あって妻子と再び同居するようになったこと、子供と2人で野球観戦に行けるようになったことが語られた。男性の妻も一緒に出演しており、それを裏づけるコメントをしていた。
……私はやっぱり不愉快だった。
男性は、子供のことは大事に思ってて、しつけの一環として暴力をふるっていたという。そんな歪んだ認知を持っている彼にとっては、虐待をやめてまっとうな父親になるというのは、そらまあ立派な目標だ。より良い人間として生きるために、常に問題意識を携えて、自己を律していくのは大切だと思う。
ただうーん……子供にとっては、虐待親を乗り越えることは人生の義務じゃないと思うのよ。乗り越えたり壊したりして克服すべき壁は人生にはたくさんあるから、大人になったときやり遂げられるように、子供のうちに練習させるべきだろうけど、虐待親っていう壁はそのどちらにもあたらないでしょ。そんなもんからは経験値を得ようとせず逃げていいのよ。
だから虐待親の問題に子供を巻き込まないでほしい。家族一緒に暮らすことは、虐待していた男性にとっては自分を成長させる格好のチャンスだけど、子供にとってはそうじゃないし、子供は親に経験値を積ませるためのアイテムでもない。男性とその奥さんはそこらへん混同してないか不安になる。
男性の子供は、昔は児相の人が父親のことを聞いただけで失神していたが、今ではNoも言えるようになったし悪い夢もそんなに見なくなったし、お父さんのことは好きだと言っているらしい。
本当にそうなら、家族の在り方なんて他人がとやかく言っていいことじゃないんだけど。でも子供の「お父さんお母さん大好き」なんて何の参考にもならんとも思う。だって子供には親を嫌いになる選択肢は基本的に無いんだから。子供にとって親は全てで、その気持ちがみんなの言う「好き」って言葉の意味らしい、って順番で「好き」を学ぶんだから。私たちから見れば恐怖や嫌悪だったとしても、それがその子にとっての「好き」かもしれないじゃん。
第三者が介入しての結果が同居なんだからきっと大丈夫なんだろうけど、その子供から遠い遠いところにいる私には、嫌な可能性を提示するくらいしか出来ない。とにかくその子にとって、自宅がストレスの無い空間であればいいな……。
Twitter見てみたら同じようなことを書いてる人はいた。一方、そうやってわかるわけのない他人の男性について「また虐待するんじゃねーの」「最低の人間」と強いことを言うのは、誰かを傷つけていた虐待親と同じじゃないかというような意見もあって。ごもっともでござんす。でも知らんがな! と、言ってしまうほど子供の虐待は重い罪だし、Twitterに否定的な意見をつい書いてしまう人がたくさんいる世の中の方が、どっちかと言えば「在るべき世界」に近いと私は感じてしまう。
・ねほりんぱほりん(デリヘルドライバー)
ねほりんぱほりんはいつも「一歩踏み込まない」と思う。もうちょっと踏み込んでほしい。近寄れない世界のことについて「やっぱりそうなんだ」くらいで留まるっていうか。闇金ウシジマくんとか、実話ナックルズで見たとおりだ! みたいな感じで終わる。
デリヘルドライバーの回もやっぱりそうで、「ドライバーから見たデリヘルの世界」として切りとるとしたら、とにかく勤めている女の子たちを第一に考えるというドライバーのポリシーにおいてこれがベターだという出来ではある。
ただ、こっちとしては「それでもオプションの値引きのためにスタンガンを持ち出す客」とか「自らの性をお金に変えることでしか生きていく術を持たない女性をかわいそうかわいそうと言いながらめっちゃ風俗行ってた山里亮太の本音」の方がよほどわからない世界で、根掘り葉掘りしてほしいのさ。
実際に圧倒的事実だからこそ「性を売り物して、高いリスクを背負って風俗で生計を立てる女性はかわいそう」という視点は少しでも欠ければ総叩きに遭うとはいえ、かわいそうな人を生み出してまで何故性産業は無くならないのか、まで掘ってほしい。トンカチおじさんが「怪奇」扱いのままじゃ悲しすぎる。
デリヘル嬢も自らの夢を叶えてなったはずのアイドル声優も何故同じように「仕事に行きたくない」と思うのか。ウシ沢さん、いつか教えてくれ。
・参考になるtogetter
参考になるtogetter
この先何か書いたら、なんてことはまず無いんだけど、でももしそういうことがあったとしたら、そのときはきっと余程何かを書きたかったのだから、きっとそれは衝動ばかりの不格好なものになるに違いない。だからそのときは最後にこのツイートを1個1個読んで、悪いところがないかチェックすべきだ。それくらい芯を食っていた。
・2人のマッコイ
↑のツイートをしている杉江松恋さんのことを、数年前までマッコイ斎藤さんの別名義だと思っていた。今でも少し疑ってるフシがある(石橋貴明のyoutubeで斎藤さんが顔を出すとつい別人確認してしまう)。
だってスージーマッコイ的な名前で活動してる人が複数人いるなんて、10代の私にはわからなかったんだよう。アランスミシーとか矢立肇とかジョンスミスとか、そういう、こう……そういうさ……ね、そういうのの仲間だと思ってた。匿名で変名で海外の名前もじりでみたいな。
この勘違いは多分「バトル・ロワイヤル」の映画とかファンブックとかで醸成されたものだと思うんだけど、本を実家に置いてきてしまっているのでちゃんと確かめられないままでいる。確かめられないからフワっとした書き方に留まるのみですっきりしないなおい。
ていうか今調べてみたけどスージーマッコイって誰よ。そういう有名人がいたと思うんだけど、ググっても出てこない。あれ? 杉江さんはスージーマッコイリスペクトでそのペンネームをつけたんでは……あれ?
こういうのって摂取する文化の順番を完全に間違えている感があって恥ずかしいな。あれーー??