心の悩みも、事業相談も、AIに相談する時代がくる?AIが過去の偉人、メンターに。
こんにちは、入江慎吾です。
ランサーズ株式会社で生成AIの研究開発を行うLancers LLM Labsの代表をしており、今年、生成AIアシスタントサービス「オートロン」をリリースいたしました。
最近よく考えるのは、「AIに相談する」ってどんなことだろう?ということです。悩みは人類にとってつきないもので、インターネットがでる以前から今もなお悩み相談系のコンテンツやマッチングサービスは利用がとても多いです。
そんな悩み相談ですが、もうちょっと浸透が進むと、心の悩み相談や、事業系の相談など、本来は人に話を聞いてもらいたい相談も、AIでほとんど対応できるようになるんじゃないかと感じています。
いや、最近までは僕もそう思ってなくて、AIに本音なんて相談できないし、大した回答をもらえないだろうと思っていました。
でも、たとえば自分の全人格、今まで回答してきた内容などを学習して再現できるとすれば、それを求めている人にとっては助けになるだろうなと思うようになったんです。
結局、僕たちが誰かに相談するときって「何を根拠に回答しているのか」によって、その人の言うことを信用するかどうかを決めていますよね。
例えば、あなたが事業で悩んでいたとして、サイバーエージェントの藤田さんボットやソフトバンクの孫さんボットがあったら相談したいと思いませんか?
これは極端な例ですが、まっさらなAIには相談しないけど、人格が乗り移ったとか、バックグラウンドが明らかになれば、相談もありえるんじゃないかと。
AIが過去の偉人、メンターになれる
これは過去の偉人だけじゃなく、尊敬するメンター、憧れの先輩にも当てはまります。
もし、彼らの考え方や経験をAIに学習させ、「彼らだったら、こんな時どう考えるだろうか?」と問いかけることができたら、それはとても心強いアドバイスになるはずです。
もちろん、AIはあくまで過去のデータをもとに回答を生成するものであり、その人そのものが蘇るわけではありません。
しかし、彼らの思考パターンや行動原理を学ぶことで、より深く理解し、自分自身の成長につなげることができるでしょう。
AIが過去の自分を再現できる
これは過去の偉人やメンターだけでなく、自分自身にも当てはまります。
僕自身もサービス開発、プログラミング、経営、ライフハック...など、いろんなことを経験してきて、過去にMENTAだけでも100件以上の相談にのってきました。
個人開発をつくりたいがどうしたらいいかわからない
つくったけど使ってもらえない
サービスのアイデアで悩んでる起業家
プログラミングでつまづいているエンジニア
キャリア相談
などなど、いろんな人たちがいました。
そこで、「過去の自分が答えた内容」をAIに学習させて、まるで過去の自分が相談にのってくれるようなAIアシスタントを作ってみたらどうだろう?と考えました。
これらがリアルにできるようになりそうだと感じたのはGeminiを触ってからです。僕が過去に書いたすべての記事をエクスポートしてGeminiに読ませて記事を書いてもらっています。それは自分の考え方や経験を学習した、もうひとりの自分による執筆です。
これができるなら、僕への相談回答もできるはずです。
実現するには、膨大な過去のデータが必要になりますが、実現できたら面白そうだなと思っています。たとえばMENTAでメンターの回答を学習して24時間回答してくれるその人のAIメンターが相談にのってくれるとか。
自分の分身が24時間働くということ
このようなAIアシスタントは、いわば「自分の分身」のような存在です。
自分が寝ている間も、AIアシスタントは働き続け、誰かの相談にのったり、問題解決のサポートをしてくれます。
これは、時間や場所に制約されることなく、自分の価値を提供し続けることができるということです。相談だけじゃなく、コンサルティングだったり、さまざまな用途が考えられそうです。
オートロンであなただけのアシスタントを作ってみよう
簡易的ですがオートロンなら、実はあなたの分身AIアシスタントを簡単に作れます。
たとえばランサーズ社内では取締役の曽根さんのデータを学習したアシスタントが存在します。
今のRAGと呼ばれるものは連携しているデータのうち、基本的に質問に対して一番近いと思われる部分のテキストを取り出してくるという技術です。これはFAQのようなものには向いてますが、すべてのデータ文脈を理解して回答するといところには至っていません。なので、人格を再現するのは難しいところです。
しかし、実はまもなくGeminiのAPIを使って全データを全解釈して回答ができるアシスタント機能をリリース予定です。これができれば、あなたに関する情報を渡して自分のようにふるまってもらえるアシスタントに近づきます。
このアシスタントは自分の分身だけでなくいろんな使い方ができます。
顧客対応の回答を学習させて、顧客サポートを効率化
社内マニュアルを学習させて、社員からの質問に即座に回答
過去の営業日報を学習させて、営業日報作成をサポート
過去の議事録を学習させて、議事録作成を効率化
など、業務に合わせたAIアシスタントを構築可能です。
オートロンとは?
オートロンは、ChatGPT、Gemini、Claudeといった主要な生成AIを、1アカウント月額2,000円から利用できる、ビジネスパーソン向けのAIアシスタントサービスです。
従来の生成AIツールは、プロンプトエンジニアリングの知識が必要で、使いこなすのが難しいという課題がありました。
オートロンでは、あらかじめ業務に特化したAIアシスタントを80種類以上用意しており、プロンプトの知識がなくても簡単に使いこなせます。
ぜひ、あなたもオートロンを使って、AIの可能性を体験してみてください。
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