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フランス語で歌うこと、原点はゲンズブール
Salut à tous ! イリスです。
わたしの好きなフランス文化やフランス的東京生活を綴っていきます。
今日は、わたしが長年続けている「フランス語で歌う」ことについてのきっかけを書いてみます。
フランス語で歌うということに目覚めたのは中学2年生、13歳のころ。
ジャケットの少女に惹かれて買ったレコードが初めてフランス語の歌を意識して聴いた体験。
それは、
Charlotte Gainsbourgシャルロット ゲンズブールの「Charlotte Forever」
![](https://assets.st-note.com/img/1649680489819-T990RustSU.jpg?width=800)
このシャルロットの表情、当時日本で流行っていたアイドル達の写真とは、まったく毛色が違う趣。同名のタイトルの映画のサウンドトラックでもあり、当時14-15歳のシャルロットの様子は、同世代の少女としてかなり衝撃的で興味を持った。
物憂げながら反抗的な視線と半開きの唇、無造作なまとめ髪・・・モノクロのポートレート。
内容もプロフィールもわからないまま、予約をして取り寄せて購入してしまうくらいに、惹かれるものがあった。邦題は「魅少女シャルロット」
当時はフランス語は読めないので、歌詞を見ても聴こえる音と一致しない。例えば、「Jeジュ=私」という単語も、発音的には「chシュ」となるように口語的な表現が多く、母音が抜け落ちていたりするので余計にアルファベットの並びと実際の音が合わない。当然ながら英語的な読み方ではフランス語の音とは程遠い。
仕方なく近い発音のカタカナでメモって耳コピで歌うのだが、この体験によってわたしは「フランス語を習おう!」と心に決めた。
歌詞の翻訳文を見ても、共感できるようなディティールは少なく、同世代のフランスの女の子の生活はミステリアスだった。唯一「Ouvertures Eclair」という曲に出てきた「ドナルドダック」という単語くらいのもの。
当然かもしれない。それは一般的なフランスの女の子の日常を綴った内容ではなく、奇才Serge Gainsbourgセルジュ・ゲンズブールが「近親相姦」という際どいテーマを扱った映画の世界観だったのだから。
このアルバムのお陰で、わたしは彼女の父親である奇才Serge Gainsbourgセルジュ・ゲンズブールと世紀のカップルと言われるJane Birkinジェーン・バーキンを知ることになった。
その後、18歳のころにピアノバーのアルバイトでフレンチポップスを歌うようになり、プロのシャンソンやジャズのシンガーさんの前座で持ち歌として、France Gallフランス・ギャルの「天使のため息」「夢見るシャンソン人形」など当時出来合いの譜面のあった数少ないゲンズブールの楽曲をセレクトした。
今は、どんな曲も歌詞を検索すればインターネットで出てくるし、コード進行だって調べられる。当時はそんな情報は皆無で、本当に稀少だった。
「フランス語で歌う」と言っても、日本で「シャンソン」と言われる有名な楽曲とはちょっと違う独特の雰囲気のこのアルバムがわたしの原点。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
ちなみにいまだにフランス語で歌うことに飽きずに熱中しています。
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