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目薬を女優のやうにさすや春

2023/3/8(水)NHK文化センター 俳句講座に投句した四句の中の一句。岸本先生入選、講座参加者1名より選いただきました。季語は「春」です。
【学びポイント】
句座の参加者と共有できている情報かどうか考慮する
【解説】
岸本先生の選評は以下の通りでした。
面白い句。女優が映画やドラマの中で役になり切って目薬をさすしぐさが優雅なのか、気取っているのか、あるいは、婦人のものごしが女優っぽいのかもしれない。季語「春」は今回のお題であったが、この句の季語が「夏」「秋」「冬」であった場合、それぞれ味わいが違った句になる。目薬をさしている状況に一番似つかわしいのは「春」であろう。
【句の背景】
私自身が目薬をさすのが苦手で、いつも目の周囲にこぼしてしまうため、目薬の上手なさし方をWEBで調べてみました。すると、「女優のようなさし方はNG」とあったので、どのようなさし方か検索。顔を少し横に傾けて、目尻に目薬の容器の先を軽くあてて1滴さすと、メイクが崩れなくて良いらしいのです。なぜNGかというと、目薬の中身が涙などで汚染されて変質する可能性があるため。なるほどーーーーと感心すると同時に、これで一句詠もうと思った次第です。
【講座で実感したこと・反省】
春って埃っぽいし、花粉症の人は特に、目薬必携でしょう?メイクしていても目薬上手にさしたいですよね。しかしながら、この情報は、メイクをしない人々、花粉症ではない方々にはどうでもいい情報だろうなぁと、うすうす感じてはいました。案の定、岸本先生は「目薬のさし方女優編」はご存じなく、講座の最後に挙手して自句自解しました。(たぶんどうでもいい情報でした)
とってくださっていた受講生のお一人(男性)にどのように読んでくださったか聞きたかったのですが、「や」で切れているかどうかを先生に質問されたのみで、句意には興味なさそうでした・・・。
自分は興味深いと思っていても、その情報を句座の参加者が共有しているかどうかを考えて投句しないと、まったく理解されないし、興味ももたれないのです。THE ひとりよがり でした。先生が入選でとってくださったのは奇跡かも。反省して次につなげます。


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