ブレックファースト

AM10:02の月明かりで服を編む
寝癖のうしろで魚が鳴く
豆の入ったスープと、遠くへ行った恋と
蜥蜴は蒲公英の根をよけて歩きながら
腰から羽が生えるのを待っている
前髪に腰掛けた昨日が頬杖をつく
だれかの言葉だけがその部屋に溢れていて
私の鼓膜はずっと凪いだまま
3334階のビルの屋上で
視界の端を猫が横切る
蕩けた沈黙にパンを浸して
ミルクと、

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