見出し画像

4.24 エチオピアの復活祭 “ファシカ”

戦争がつくづく嫌になり、ロシアやNATO以外の国の料理でお祝いしたいと夫に相談したら、「アフリカは?」と言われ、東の復活祭はエチオピア料理に決めました。

以前、エチオピア正教会の礼拝に与ったことがあります。祭壇の上に、両手で持つくらいのサイズで極彩色のイコンが描かれた聖櫃せいひつがありました。しかもブリキ製!(失われた聖櫃アークは、アメリカの政府機関の倉庫ではなく、それぞれのエチオピア正教会にあるそう)
正月明けに伺ったら、ちょうど正教会のクリスマスの日で、礼拝後に「インジェラとワット」をいただき、美味しかったです。(インド料理でいえば“ナンとカレー”みたいな)
そのうち、エチオピアの人たちは手拍子で歌い踊り始めました。みんな手足が長くて、モデルかアスリートみたい! ダンスもうまいし。

その後、TVでエチオピアの「ベテ・ギョルギス(聖ギオルギス教会)」を見て、言葉を失いました。12世紀ころ、岩盤を地下に掘り抜いて彫刻を施し、大聖堂を造ったそうです。すごいですよね!

By Bernard Gagnon - Own work, CC BY-SA 3.0,
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=28202879

《ファシカのメニュー》
・紅卵
・インジェラ(発酵クレープ)
・復活祭のドロワット(鶏肉の煮物)
・ミシールワット(豆のトマト煮)
・シロワット(ひよこ豆の煮物)
・ゴメン(青菜の煮物)
・ダボ(乳と蜜のパン)

インジェラは、夫も食べたことはありますが、作るのは初めてです。「アフリカは?」と提案したのは夫。さあ大変!(・∀・)
夫はテフ・パウダー」をネットで買って、木曜の晩から発酵させ始めました。日本の気候ではテフの自然発酵は難しいとのことで、イーストも加えて、布巾をかけて3晩……。日曜に布巾を開けると、小さな気泡が「パチッ…、パチッ…」と音を立てながら破裂しています。面白ーい! 完璧に発酵していました。

ぬるま湯でゆるくして、油をひいたフライパンで焼いていきます。まさか家でインジェラを作って食べる日がくるとは! 夫、すごーい!
「お皿に敷くインジェラ」1枚以外は、私がクルクル巻いてカットしてオシャレに盛りつける予定だったのですが、インジェラが厚かったせいで、巻くと崩れてしまい、巻くのは断念。夫、ざんねーん!

おかず4品のうち3品に「から煎り玉ねぎ」が必要だったので、先にまとめて作ってもらいました。

2品には「ベルベレ(ピリ辛スパイスミックス)」が必要で、ネットで売っていたのに、気が付くのが遅くて、夫が作ることに。
11種類のスパイスを炒って、すり鉢ですります。本格的ですね。家中がアフリカンな匂いに。

そして、以下、4種類のおかずをインジェラでつまんで食べました。インジェラの独特の酸味とおかずがよく合います。

おかず① 復活祭のドロワット
鶏肉とゆで卵がふんだんに入った「ワットの王様」とのこと。「から煎り玉ねぎ」と「ベルベレ」に、大豆フィレ肉と水を加えて煮ました。ピリ辛で美味しいです。

おかず② ミシールワット
ビーンズ缶をトマト缶で煮て「ベルベレ」を加えました。本当はレンズ豆で作るそうですが、たぶん遜色ない旨さ。

おかず③ シロワット
「から煎り玉ねぎ」に、ひよこ豆のペーストと水を加えて煮ました。これは「アフリカ版フムス」ですね。フムス好きにはたまりません!

おかず④ ゴメン
「から煎り玉ねぎ」に、ほうれん草を入れて煮ました。本当はケールで作るそうですが、ほうれん草のゴメンはかなり美味しいです。気に入ったので、夫に「ほうれん草のスマソ」をリクエストしましたが、まだ返事はないです。

ダボ(乳と蜜のパン)は、焼くのが面倒くさくて、ブールを買ってきて、フェンネルとスパイス(カルダモン+シナモン+オールスパイス)を、はちみつで溶いて染み込ませてみました。……やはりイチから焼いたほうがいいです。染み込んだ部分だけクナイプ(入浴剤)の味がします。

Kristos Tenestwal!(キリスト、復活!)
Bergit Tenestwal!
(実に復活!)

☆インジェラの参考サイト

・FOOD FOR THE HUNGRY>Taste The World: Injera Recipe [Ethiopia]

・AFRIC AFRICA>インジェラ(“日本の場合”があります)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?