火山噴火と気象【雲の種について】
今後心配になる気象への影響について、学んできたことをアウトプットしてみたいと思います。
トンガでの大規模噴火により、日本にも津波が襲来しました。
この「遠地津波」については、世界一の日本の気象庁の技術やノウハウをしても解明できないメカニズムだったそうで、空気中の波動『空振』が海面と共鳴し、津波を大きくしたのではないかとの仮説が立てられています。
真実は自然こそが知る、というところでしょうか。
また、トンガは島国で、海中を通した通信回線が途絶し、依然として全容が明らかになっていないそうです。心配です。
さて、火山噴火により、日本への影響は津波がいったんおさまって、もう済んだかのように思いますが、過去の事例と、自然のメカニズムから、もう少し考えてみたいと思います。
テーマとしては
『自然は繋がっている』ということかと思います。
なお、冒頭の写真は、ぼくのケータイで津波襲来の朝に、気象庁のホームページ経由で、気象衛星の映した赤外線レーダーをスクリーンショットしたものです。赤い丸が噴火による雲形成を表しています。
左側の広大なオーストラリアとの大きさから考えても、とてつもない規模になります。
①火山噴火と飢饉
歴史から学ぶことです。
ぼくは学生時代に、全然、歴史を勉強しなかったことを後悔しています。
最近になって、学びたい意欲に駆られています(笑)
つい先日習ったことで、ひとつだけ例を挙げます。
1830年代の『天保の大飢饉』
(名称は聞いたことある。ネット検索・・・(笑))
凶作が続き、飢饉が起きます。
つまり、天候が悪く、食べるものが確保できない。
飢えて、餓死するする人も出てきて、一説によると人肉を食うことになったとも・・・。
百姓一揆も起きてしまい、「大塩平八郎の乱」も起きたとのこと。(うん、名前を聞いたことある)
この『凶作』の要因となったもののひとつに『冷害』と記されています。
エアコンなしでは夏を乗り切れない現代では考えられないかもしれませんが、、、
冷害は、寒気の流入などの要因もありますが、主に「日照不足」で起きます。
タイトルとこの話の流れでピンときている方もいらっしゃると思いますが、世界的な火山噴火が影響していると言われています。
コシグイーナ山という、北アメリカと南アメリカ大陸の間に位置する火山が1835年1月に噴火したと記録されています。
日本からすると東側に位置しますので、奇妙な朝焼けが見えたという記録もあるそうです。
この火山による噴火が、雲を作り、長期にわたる『曇り』により、日照不足で冷害を起こしたと考えられています。
地球のほぼ裏側の火山噴火によるものが、自然は繋がっていますので、こうした連動を生んでいるということですね。
天明の大飢饉も1783年の浅間山大噴火に影響していると言われています。
②そもそも「雲の種」とは?
そもそも雲はどうやって作られるんでしょう?
ご存知のとおり、雲は、水の集まりですね。
水が蒸発や上昇し、雨の粒の「水滴」を作り、その集合体が雲ですね。
厳密に言えば、雨が降るような雲は、氷の粒からできていることが多いようです。
で、実は、
不純物を一切含まない『真水』からは、なかなか水滴は作られないのです。
「雪印」という牛乳メーカーがありますが、水の凍らせ方しだいで、氷の結晶が違うと聞いたことはありませんか?
真水から時間をかけて凍らせて、美しい結晶ができることが知られています。
逆に不純物が含まれると、美しい結晶はできないそうですね。
で、いつも降ってくる雨は、厳密に言えば、真水ではありません。
少しの不純物を含んでいます。
雨粒をつくる『種』が必要になります。
それを「エアロゾル」と呼ばれています。
(エーロゾルと表記する場合もあります。コロナでエアロゾル感染という言葉も聞くようになりましたね。同じ言葉です。)
種というか、芯というか、雨粒のもととなる、小さな小さな粒の周りに水滴が付着し、集まってきて雨粒になっていくというメカニズムです。
水の表面張力と関係しているそうですが、エアロゾルがあると雨粒がつくりやすくなるということですね。
空気中には、目に見えず気付かないだけで、超大量のエアロゾルが存在しています。
1㎥あたり(1m×1m×1mの箱の中に)
海洋上では、1,000,000,000個(10億個)
陸上では、10,000,000,000個(100億個)
市街地では、1000,000,000,000個(1000億個)
あると言われています!!
海水のしぶきでの塩や、陸上では土や砂のほこり、市街地では排気ガスなどでの微粒子などだそうです。
(まだまだ研究されているところですが、大気汚染と雲の発生(大雨)は強い因果関係があるのではないかと言われています。エアロゾルが多すぎると、粒の数が多くなり、小粒なので大雨にならないという説もあります)
そこで、火山噴火による微粒子もこのエアロゾルになります。
エアロゾルが多いと、その分、雲がつくられやすくなると言われています。
火山噴火と雲の生成が、冷害を引き起こすメカニズムとして合点がいきます。
③自然は繋がっている
このように、ひとつの事象から、ぼくたちが知らない、気付かないなかで、自然は地球のなかで繋がっていて、どこかしらから表面化していきます。
今回の遠地津波のように、科学の力でまだまだ解明できていないことはいっぱいあるんだろうと思います。
「必ず繋がっている」と目を向け、感じ取れる力をいつも持っておかないといけないと、今回改めて感じました。
今回のトンガの火山噴火は、海底火山によるものでしたから、空気中の放出はあまりなく、気象変化への影響は比較的少ないのではないかと報じられています。
ぼくの今日の記事が杞憂に終わることを願っています。
その一方で、心配なのは、『軽石』による被害ですね。
火山灰が冷やされ、石になります。
急激に冷やされた石は、ポロポロになり、砕けて、軽石になります。
海洋の流れに乗って、様々なところに影響が出るそうです。
小さいものは魚が飲み込んでしまったり、船のスクリューなどに絡みついたり、港や海岸を埋め尽くしてしまう例も出ています。
今回の大規模噴火でも必ず影響が出てくるものと思われますので、ニュースをチェックしています。
ぼくには何もすぐにできることがないかもしれませんが、想いを馳せ、注目し、気持ちを傾けておくことだけでもできるのかなと思っています。
勉強不足の記事になってしまったかもしれませんが、
ぼくの今知っている限りでアウトプットしてみました。
今日もご覧いただきありがとうございました。
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