53. トレニアサンシュユ

"死なずに生き延びた朝"と
日々を指す 小説家気取り
季節に逆らえぬのなら
1番は夏至と仮定

何を含んでも 凝り引き立つ味
此れが幸せだと小耳に
どこで間違えた? 昨日の曲がり角
靴を履くという選択

※泣けよ 涙を曝けよ
それ以外の術が 見当たらないのなら
呑めよ 思考を捨てよ 不恰好な脳よ
愛の象に似てる
あなたが笑える世界にならないことを
誰もが笑うだろう

夕日を待ち望んでいた
夜を始める合図だから
眠気を待つ未明だけが
点滴のような心地

永らえたいか 愛の瑕疵 探し
リファレンスの間違い探し
どこが合っていた? 卵管の曲がり角
利き手を右へと矯正

※立てよ その言葉すら 刃物に見えた
病気なのはどちら?
越えよ 処方箋に記
医者もお手上げな病名 "人間"
皆が笑える世界であることを
誇れるが勝ち

「冬に備えよう 夏の空気を」
既存のアドバイスはこういうこと
コマを繋げれば 映画ができるように
誰かと手を繋げれば

※他が正しいのならば
継ぎし忠義は 間違っているのか
見せよ 全細胞が立ち上がるほどの愛の象を
あなたが笑える世界にならないことを
誰もが笑うだろう
それを僕とあなたは 高みの見物といこう



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