外国企業のヒエラルキー
日本企業の階層主義が極めて特殊である事は、皆さん聞いたことがあると思います。
新卒採用は一応なくなりましたが、年齢、年次を考慮して昇進・昇級していく仕組みですね。
合意形成の際は、チームで合意をとって、部長間で合意をとって、取締役会で承認される。いろいろな場所に根回しが必要な階層社会です。
それに比べて外資企業の合意形成はフラットです。日本の組織と比べると、同じような職位でも権限の範囲も広いことが多いように感じます。
しかし外資にも強いヒエラルキーが発生している部分があります。
それが報酬です。
外資企業では、年齢・年次はほとんど考慮されず、成果が出ているところにどんどん報酬は集まります。いわゆる成果主義です。
外資が一般的に高給なのは、この成果主義によって報酬に大きな幅があるからです。
つまり、外資にて成果が上がらずヒエラルキーの下層にいる職位の報酬は低く、逆に成果を出して職位があがるにつれて、日本企業の同等職位を超えて、数千万円のような高給になっていくのです。
外資の管理職・エグゼクティブクラスが驚くような金額をもらっているのは、このためです。
日本企業の方が、弱者に優しいシステムだと思います。
外資にて、一定職位まで昇進したけど、その後は昇進できないのはよく見る光景です。(日本でも見るが、その比ではない)
このような外資給与形態は、Up or leave (昇進か退職か)などと言われますね。
外資で働いていても、ノンネイティブかついわゆる純ドメである場合、昇進はどこかの段階でストップすることを念頭においた方がいいです。
経営陣はよっぽどの理由がない限り、その国のネイティブで占められてしまいます。ネイティブが有利なのは出世競争の当然の成り行きです。ネットワーク力も説得力も影響力も、なかなか敵いません。
私が過去勤務していた会計ファームでも、マネジャークラスは30%くらいが外国人でしたが、ディレクタークラスは10%くらい(しかしほぼ欧米系の外国人)、そしてパートナークラスでは5%未満でした。
これは差別とかそういう話ではなく、単純に現地人が有利っていう自明の理です。
外国で働く際、どこをゴールにするかはよく考える必要があります。
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