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#615 ないものねだり〜よそはよそ、うちはうち〜

 嫉妬は人間の中でも非常に厄介な感情です。私たちは比較することになれ、その中で常に競争し優劣をつけられる。そして、いつしか自分自身から比較の世界に足を踏みいれることになる。それはまるで、「自傷行為」なのです。

 noteの創作大賞に応募をきっかけに、新たな挑戦としてエッセイを書いてみることにしました。

 しかし自分はエッセイを普段から書かないし、読みもしません。つまり、インプットもアウトプットも全然足りてないのです。

 しかし、私にはそれなりのことが書けるのではという過信がありました。過信というのは恐ろしい。根拠のない自信と過信は大きく異なることを実感します。案の定書けない。

 ということで、まずエッセイを読んでみることに。私が選んだのは、岸田奈美さんの『国道沿いで、だいじょうぶ100回』

 面白い。というか、上手(失礼なことは承知)。絶妙。なるほど、こう書けばいいのか。書ける気がする。

 書けない。

 もう一度、『国道沿いで、だいじょうぶ100回』を読む。

 え、やば。この人すご。あ、でも今度はかけるかも。

 書けない。

 『国道沿いで、だいじょうぶ100回』を開く。

 すご。うまい。え、そんな風に書くのか。

 え、ちょっと待って。今、私、嫉妬してる。岸田さんに嫉妬してる。僕もこんな文章を書きたい。だって、表現できそうなんだ。僕にだって、書けそう。でも、ページをめくればめくるほど、距離が遠くなる。おかしいな。読めば読むほど、書けないって思う。悔しいぞ。

 失礼すぎるこの感情。でもこの感情とても邪魔。書きたいと思えば思うほど、どんどん手が動かなくなる。書きたいこと、表現したいこと、伝えたいことは、頭の中には溢れ出ているのに。

 それが全く形にならない。これじゃサリエリにバカにされる、、、。

 どうしたものか。パートナーにご相談。

 よそはよそ。うちはうち。ただ、それだけ。

 よそはよそ。うちはうち。

 

 

 

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