「ん」と「っ」で感じなければならない。
始めに言っておくが、これはエロい話ではない。タイトルを見て「おっ!?」と思ったそこのあなた、残念でした。
じゃあこれは何の話なんや?というあなた。
日本語で歌う時のリズム感を出す「コツ」の話でございます。
日本語は歌に向いていない言語である
歌を歌うとき、日本語でリズムを出すのは難しい。
対して、英語(ここでは英語だけに言及しておきます)は、リズム感がしっかりと出る。
その理由として「音節」というのがとても重要になってきます。
参考になるHP
https://aiueophonics.com/omake/syllable.html
日本語は「母音が強い言語」であり、「単語のアクセントが少ない」ため、リズム感を出すのが難しいのです。
例えばMcDonald's。日本語で言うと「マクドナルド」。
6文字、6つの音。アクセントはあえて言うなら、関西人は「ナ」の部分を少し強くいう感じでしょうか。ただ、他の部分もはっきり発音します。
それに対して、英語は「マッダーナゥズ」という発音になります。2音で表せ、アクセントは「ダ」の部分にきて、他の部分は少し弱く発音する。
これね。
同じ単語でも、日本語だと英語の子音の部分にまで母音を加えて発音するせいで、長く、ダラダラとした音になります。キレがない。
つまり、1音に対しての音の長さが長いことがリズムに影響するため、日本語でリズム感よく歌うには、しっかり意識しないといけないのです。
日本でリズムといえば久保田、久保田といえば
シャウエッセン。
というのはさておき。
彼の歌い方がなぜリズム感よく聞こえるのか、LA・LA・LA LOVE SONGで検証していきましょう。
感じよう「ん」と「っ」
Aメロを見てみましょう。
ドシャ降りの午後を待って 街に飛び出そう
心に降る雨に 傘をくれた君と
「まっぴら」と横向いて 本音はウラハラ
でも そのままでいい お互い様だから
参照:https://www.kkbox.com/hk/tc/song/CkvFa6D03.cCIF8osF8os0P4-index.html
初っ端から「ドシャ降り」ではなくて「ドっシャっブーリ」と言っているのがお分かりでしょうか。
「待って」も、普通に「待って」ではなく「待ってっ!」と歌っています。
さらに、「街に飛び出そう」も「まっちにぃとっびぃだっそう〜」と「っ」のオンパレード。進撃の「っ」。久保田イェガー。もう続き書くのめんどくさいわってくらい「っ」をこの後も感じさせてきます。
でもこの「っ」があることによって、16分音符を表現しているんですね〜。
さらにその少し先を見てみましょう。
「でもそのままでいい お互い様だから」
はい、出ました「ん」。どこに盛り込まれたかわかりますか?
久保田イェガーはこうです。
「ぁでもそのまんま〜でいい〜 ぉおたがいさんまぁだ〜っらぁ〜」
「ま」の前に「ん」を入れてますね。先ほどの「っ」もあるし(ちょっと誇張して書いちゃいましたが、だからの「か」をはっきり言ってない感じ)、
何ならちっちゃい「ぁ」やら「ぉ」もあります。
このように、日本語をそのまま歌うのではなく、「ん」や「っ」を入れることによって、意識的にリズムを変えているのです。
私はリズムを生徒さんに教えるときに、
「習字で言うところの止めや跳ねと同じ」だとも言っています。
跳ねるところは跳ね、止めるとこは止め、すーっと伸ばすところはしっかり伸ばす。
こういった部分を歌でも丁寧に意識していけば、日本語でも歌のリズム感は出てくるようになってきます。
皆さんもどんどん「ん」と「っ」を感じていきましょう〜!