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端午の菓子

【端午の菓子】
柏餅は上新粉(しんこ餅)が使われているものをおおく見受けます。
一方でうるち米とのブレンドも近頃は見受けます。

「柏餅の形の由来」
諸説ありますが、めでたいハマグリの形説。
餅で餡を包む手が、柏手のような様である説。

「江戸中期の願いが込められている菓子」
柏の葉は子孫繁栄の象徴とされる葉。
新芽が出るまで古い葉が落ちないという特性。
古い葉を親の見立て、新芽を子と見立て、こどもの成長を祝う気持ちで包まれているようにもみられます。

古来、日本では食べ物を包む、載せる植物を総称して炊葉(かしきは)と呼ばれ、それが「かしわ」と呼ばれていたそうな。

「かしわ」は、いつしか食物を盛る器の代名詞
に。
さらに広く、食膳や調理のことを意味するようにも
なり、宮中で調理を行う人々のことを
 「膳(かしわで)」または「膳部(かしわでべ)」
と呼ぶようになった。

「炊葉」
 ↓
「柏」
 ↓
「膳」

【端午の節句菓子の歴史】
"ちまき"が当たり前とされた時代が長く続き、かしわ餅が歴史上に登場するのは、寛文年間。
江戸の頃です。

餡はいかに?
こし餡か、粒餡か、はたまた味噌餡か。
これは地域による好みでといえます。
柏餅のうち、
 「小豆飴(あずきあめ)」を入れるものは 
 柏の葉の表側を出し、「味噌飴(みそあめ)」
 を入れるものは柏の葉の裏側を出して、中身を区別していた。
「柏だんご」なのだが、江戸時代の武士の
見栄で「餅」と呼ばれたとか。

「稲見野(いなみの)の
あから柏は 時あれど
君を吾(あ)が思(も)ふ
時はさねなし」
   万葉集

次月はいよいよ1年も折返し水無月です。

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