見出し画像

母を私が住んでるマンションに呼び寄せた

 私、地方都市暮らし。母76歳、父80歳で車がないと生活できないところに住んでいる。そこは高校へ通学するにはバスと電車で片道2時間弱かかる田舎で、私は便利の良いところに住むことが夢だった。両親が年取ってオンラインショッピングができるようにと早いうちからipadで慣れさせることを試みていた。しかしながら、やっぱり車を使って買い物に行くのだ。若い頃から車生活なので、何気に自信を持っている。でも私は日々ハラハラしていた。私が住んでいるマンションの2階下が空いた。両親を呼び寄せるのは今だ!世の中はちょうど高齢者の車事故や免許返納が話題になっていた頃だった。母は地元で書道教室を開いていたり、ダンスをしていたので迷っていたが、私の言っていることは理解できているので、徐々にこちらへ来ることを現実のものとして考え出した。その中古マンションを購入してリーフォームし、習字教室を2年かけて整理した。その後コロナがやってきてスムーズに引っ越しができず、こちらに住むのが少し遅れてしまったが、今は満足しているようだ。ここはスーパー、病院、コンビニ、バス、電車も徒歩圏内にあり、JR、繁華街、劇場も頑張れば徒歩で行け、流しのタクシーもつかまる。ちょっと歩けば大きな公園があり毎朝ウォーキングに出かけ、そこでできた仲間とカラオケやボーリングも行っている。地方都市ならではのイベントも多く市政だよりをみては何かしら参加している。書道教室は公民館に自分で売り込みにいきクラスをもつようになった。

 こちらに来るのはもうちょっと動けなくなってからと思っていたのかもしれないが、今は早めに(早めといっても76歳だが)来て良かったと言っている。どこかで見切りをつけないとしょうがない、早い方が新しい場所で友人をつくるもの作りやすいし、体がしゃんとしとかんと友人をつくるのに外にも出ていかれんしと。田舎にいるときは車生活のドアtoドアであまり歩かなかったが、今の方がかえって歩く。呼び寄せるの成功して良かった!と今ホントに思う。

 父はこちらに来たくないそうだ。庭の畑仕事や近所の畑を手伝うのができなくなるからだと。こっちに来てもすることがないとのこと。仕方ないから母だけ先に来てもらって、父はいったん保留。父がいつかこちらに移ってきたときに直ぐ環境に慣れるように月イチペースで日曜日に私がレンタカーで迎えに行って、月曜日にJRで一人で帰ってもらうことをやっている。(1泊が限界らしいので1泊。)
 日々交通事故を起こさないかハラハラしていたのだが、先日交通事故を起こした。車は廃車になったが、実はホッとした。もう車を運転しないとのこと。自転車で買い物にいくと。私がネットで実家宛に注文するからと言っても「せんでいい!」と聞く耳を持たず。父は未だこちらに来る気持ちはないようで、今のところどうしようもない。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?