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PhrasePlus!企画3

⭐️⭐️⭐️
(星の数でこの記事のオススメ度を
5段階で評価しています)


皆さんこんばんは
フリックフラックの髙橋壱歩です。


今回は約2ヶ月前から行っている
ショートショート企画の第3弾です。


ちなみに企画について説明記事がこちら
        ↓
        ↓
        ↓



僕のスマホに入っている
アプリを使って出てきた

この世には存在しない言葉

で何かしらの物語を考えると言う企画です。


ちなみにこんな感じで出てきます。
      ↓
      ↓
      ↓

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最初はその出てきた単語をそのまま
記事のタイトルにして
投稿しようと考えていたのですが

隠したまま投稿し、
最後にその単語を発表した方が
いいのではないかと考え、
その方式を採用させていただくことにしました。


ほとんど何も調べず、
完全に僕の知識と偏見、イメージだけで
書いていくので

何言うてんねんそんなんあり得へんやろ

などのご意見は一切受け付けません

よければ前回、前々回の分も
読んでみてください。
     ↓
     ↓




それではスタートです




も、燃えているのか?


目の前にある物体が
勢いよく炎を上げて激しく燃えている。


これが家なのか?


目の前にあるのは
確かに僕がさっきコンビニに行く時に
見送った物体だった。


つまり家だ。


しかし、そのあまりにも
変わり果ててしまった光景を目の前にして

僕にはそれが家である事が
にわかには信じ難かったのだ。


なぜだ?


ちょっとコンビニに行って
帰ってきただけなのに


なぜ燃えているんだ?


手遅れになってしまう前に
はやく何か対応をしないと
いけないことは
頭の片隅でわかっているのだが

もうどうしようもないという
無力感に押しつぶされて
体が言うことを聞かない。


今自分がこうして立ち尽くしている間にも
目の前の炎は広がっていき、
ついに隣の部屋にも移りはじめた。


お隣さんは留守なのだろうか。


このままではこのアパート全体が
燃えてしまう。


ポケットからスマホを取り出し、
すぐに119番にかける。


「消防署です、火事ですか?救急ですか?」


「火事です」


その後、名前や住所を聞かれる。


落ち着かなかった。


先ほどまで少しボーッとしてしまい
何も考えられかったが
少し冷静になって
また再びどうしようもない気持ちに
襲われる。

用件を伝え終わり、電話を切る。

消防車はまだしばらく来ないだろう。

今の僕にできることはないだろうか。


アパートの敷地内を
歩き回りながら考える。


良い策が思いつかない。

アパートをグルッと一周回るか回らないか
という段階にきたところで
あるものに気がついた。


アパートの廊下の端に
円柱形の真っ赤な物体があるのだ。


何か文字は書いているのだが、
経年劣化からか
何が書いてあるのか
判読する事ができない。


まあいい、
あれは放っておこう。


それにしても何が原因でこうなってしまったんだ?


このアパートに引っ越してきたのは
つい1ヶ月ほど前、

仕事で転勤が決まり
はじめて上京することになったのだ。


慣れ親しんだ街や同僚と
離ればなれになるのは少し寂しかったが

東京への憧れからか
不思議と、
不安よりも期待の方が大きかった。


親切な不動産屋に出会い、
紹介してもらったのがこの物件だ。


意気揚々と引っ越してきたのに
たった1ヶ月でこんなことになるなんて


待てよ?

あの不動産屋、何か言ってなかったか?


何か重要なことを

確か、あの内見の日


不動産屋から車でここまで連れてきてもらって


そして部屋に案内された。


部屋の中では設備について
諸々の説明を受けた。


この部屋は禁煙だと言われた。


僕はヘビースモーカーだが
ベランダに灰皿があるので
それを使うように促される。


「この灰皿、
このくぼみにタバコを置けるようになってるんですが
落ちやすくなってるので
使わない方がいいですよ。」


そうだ


確かにそう言っていた。

コンビニに行く前に
ベランダでタバコを吸った。

ということはそれが原因で
この火事が起きているのか?


まずい事になった。


完全に僕の責任だ。

どうしよう


依然落ち着かず、ウロウロしていた僕は
再び真っ赤な円柱のところまで来た。

あれ?


あの不動産屋


まだ何か言ってなかったか?

言っていた気がする。


もし火事になったら
どう対処するか。


消防が来るまでの応急処置について
何か重要な事を言っていた。


「もし火が出たりしたら
あれを使ってください。」


そうだ。思い出した。

しかし、何を使えと言っていたんだ?


今この瞬間にも火は広がっている。


僕にも何かできる事があるはずなのだ。



真っ赤な円柱に目を向ける。


これか?


これなのか?



もしかしてこれ、


消化器なのか?



(完)



タイトル
『消化器かしら』

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