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「豊穣の海」(一) 春の雪 読了

三島由紀夫の作品「豊穣の海」シリーズの1巻、「春の雪」を読み終えました。この本は何年も家にあったけど、難しそうだと思って読んでいませんでした。

しかし、「暁の寺」という第三部がタイでの話だと知って、タイに行った時にその場所を訪れようと思い、それで、最初の「春の雪」から読むことにしました。
結局タイに行くまでに、3巻の「暁の寺」まではたどり着けませんでした・・

「春の雪」は、大正時代の高貴な華族社会の恋愛を描いた物語です。三島由紀夫は、自然や人々の感情、その時代の様子をとても細かく描写しています。でも、「その細かい描写がすごいだぞー」という描写を、文才がないぼくができてなくてもどかしい!

物語の中で、ヒロインの聡子はいろいろなことを経て、尼寺に籠ることになります。主人公の清顕は彼女に会いに行きますが、聡子はこの世で彼に会うことを拒みます。寒い夜に山門の前で、待ち続けたことも影響し、清顕は肺炎が原因で亡くなります。ちなみに、この尼寺は奈良の帯解近くにある尼寺だそうです。

本を読み終わった後、この物語がどう映画化されたか見たくて、DVDを買いました。映画では、妻夫木聡さんが清顕を、竹内結子さんが聡子を演じています。映画では竹内結子さん演じる聡子は生きながらえ、妻夫木演じる、清顕が亡くなるのですが、女優、竹内結子さんが亡くなっているので、その事実が絡み合って、映画を見るとさらに感情が深まります。
なんか春の淡雪が、道路ですぐに溶けていくような、切ない気持ちになりまし。

そんなことで、今、二巻の「奔馬」を読んでます。


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