2023年東京外大日本史400字論述答案例

1950年代以降、中東地域から安価な石油の輸入が可能となり、エネルギー革命によって石炭から石油へエネルギー移行が進んだ。これにより高度経済成長が実現する一方、石油化学コンビナート周辺での公害が問題となった。1970年代、第4次中東戦争をきっかけに第1次石油危機が発生して石油価格が高騰する中、企業は省エネ型産業への移行など減量経営に努める一方、エネルギー利用における石油の割合は低下し、代わって原子力の割合が高まった。1990年代、地球温暖化の問題がクローズアップされる中で、石油など化石燃料の利用が問題視され、原子力を重視する傾向が強まった。しかし、2011年の東日本大震災の発生の際、福島第一原子力発電所における事故が発生して、原子力の安全性に対する信頼がゆらいだことで、現在、再び化石燃料への利用率が高まっており、再生可能エネルギーの利用など原発・化石燃料依存から脱却したエネルギー利用の確立が大きな課題となっている。(400字)

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