2023年阪大日本史第3問答案例

答案例①
 16世紀後半、東アジアにおいては日中間の中継貿易が盛んで、ポルトガル商人は中国のマカオを拠点にして貿易に従事し、日本産の銀と中国産の生糸を独占的に交易しており、長崎に持ち込む生糸の価格をつりあげて、暴利を得ていた。このことを受け、江戸幕府は糸割符制度を設け、京都・堺・長崎の特定商人らに糸割符仲間を作らせ、仲間が輸入生糸の購入価格を決定して一括購入し、他の商人に分配することで、ポルトガル商人らによる利益独占の排除をねらった。(212字)
 
答案例②
 17世紀初頭に成立した江戸幕府は、全国政権として貿易統制にも意欲的であった。当時、東アジアにおける最大の交易品は日本産の銀と中国産の生糸であり、中国産生糸に関しては、ポルトガル商人が中国から長崎に運んで暴利を得ていた。このことを受け、江戸幕府は糸割符制度を設け、京都・堺・長崎の特定商人らに糸割符仲間を作らせ、仲間が輸入生糸の購入価格を決定して一括購入し、他の商人に分配することで、ポルトガル商人らによる利益独占の排除をねらった。(214字)

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