お弁当作り。
子供が義務教育の間は給食を食べるのが
当たり前だと思っていた。
遠足の時や運動会などしか
お弁当を作らない。
しかも自分の子供時代、親から
お弁当をろくに作ってもらってこなかった。
高校生になると、中退するまでは
自分でお弁当を作るか
買って食べていたから
お弁当は特別な日のものだと思っていた。
娘は小学4年の秋から不登校になった。
当時、働いていた自分は
娘のお弁当を作るのが当たり前になった。
適応指導教室に行ったり行かなかったり
繰り返してたけど
行くにしても行かないにしても
自分が不在にしても大丈夫なように
お弁当が必要だった。
自分はお弁当を作るのが苦手だ。
キャラ弁なんてとんでもない。
作ってる人を見ると尊敬する。
普通のお弁当でさえも
おかずをどのくらい
用意したらいいかもわからず
隙間なくギューギューに詰められるか
毎日不安で仕方なかった。
おかずを用意することも
至難の業。
最初はお弁当用のおかずをわざわざ
用意してて経済的に大変だったこともある。
汁物や味の薄いものはNG。
味のしっかりした、固形物のおかず
が大事で夕飯の残りをとっておくのも
ポイントだと思った。
ミートボールは必需品。
冷凍ごま団子は娘のお気に入りで
なるべく買い置きしておく。
2週に1回ポテトサラダや切り干し大根煮
を多めに作ってお弁当のおかずにする。
卵焼き何回焼いたかな?
お弁当が上手く作れなくて
ぎゃーぎゃー騒ぎ、不満をこぼし
幼い母親だったと思う。
それでも娘のために
何度も何度も作ってるうちに
段々と普通のお弁当は作れるように
なっていった。
凝ったお弁当が上手く作れた日に限って
学校へ行く、と言い出す娘。
給食とお弁当両方食べると
行って学校行くのにお弁当持って行く
ことも極たまにあった。
中学校に入学しても
最初の数ヶ月は登校してたけど
やっぱり学校には行けなくなって
適応指導教室に通うことになった。
お弁当の毎日だ。
いつの間にか自分の中で
自分は中学まで給食で高校生のとき
親にお弁当を作ってもらえず
寂しい思いをしたことで
いつの間にか、自分の子供には
高校卒業までお弁当を作る
という目標が出来上がっていた。
息子には高校卒業して大学1年の半年くらい
まではお弁当を作っていた。
息子『自分でお弁当作るよ。』
と言い出したので
今は息子のお弁当作りは卒業した。
たまに世話を焼きたくなって
娘のお弁当を作るついでに息子のお弁当を
作る日もあったが、頼まれてもいないのに
手を出す、これは良くないなと
思ってやめた。
せっかく自分で作ると決めて
頑張っている息子の芽を摘んでしまう
ようなものだ。
余計な手出し口出しはしない
と決めてグッと堪えている。
話は娘に戻して
小学4年からやり始めたお弁当作りも
8年目だ。
もう高校3年生。
単位の関係で時間割がお弁当必要な日は
週2日。月曜と木曜だけになった。
給食があるのになんで
お弁当作らなきゃいけないんだ
と不満をこぼしていた昔の自分が情けない。
8年間はあっという間で
今では15分でお弁当を完成させる
ようになった。
サボる日もあった。
コンビニで買って済ます日。
パンを2つ持たせた日。
凝ったお弁当を持たせた日。
傷みかけたポテトサラダを入れてしまった
日もあった。
高校卒業まであと8ヶ月。
娘のお弁当箱の留め具の部分が壊れた。
早速新しいお弁当をAmazonで注文した。
せっかく新しいお弁当箱を買ったのに
専門学校に進学したらお弁当作らないの
だろうか?とすら考えるようになってる。
娘と相談しようと思うけれど
とりあえず自分の立てた目標の
高校卒業までお弁当を作ることはあと
8ヶ月で達成しようとしている。
苦手で悩んで悩んで
周りに相談して工夫して
やってきたお弁当作りが終わろうと
している。
今となってはお弁当持って
適応指導教室に通っただけでも
十分よく頑張ってたと思う。
家で一緒にお弁当を食べたのも
良い思い出。
泣いても笑っても
お弁当作りの8年間が終わろうと
している。
悔いがないように
凝ったお弁当とか作りたい気持ちも
あるけど、続かなくなるので
無理はしない。
普通のお弁当ですまん、娘。
娘『お弁当美味しかったよ。』
とたまに労いの言葉をかけてくれる娘。
嬉しくてまた作る原動力になる。
そんな日々が終わるのが
寂しい。
終わりにしないためにも自分の
お昼ごはんだけでもお弁当を作り続けては
どうだろうか?とも思う。
これについては保留だな(笑)
そこそこ
コツコツやろう。
そこそこ
できることをやろう。
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