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10分間の会話


朝から暑い1日が始まる。

眠剤の効きが悪いのか
それとも毎年、夏は陽が登るのが
早いせいか

早朝目が覚めてしまう。

去年の夏は早朝ウォーキングしたり
読書したりして過ごした。

いつものように娘のお弁当を作り終えて
読書した。


夫が付き添ってくれた


今日は胆嚢炎の治療で別の病院に
入院した父親の面会に夫と行く。

面会時間は14:00〜17:00の間で
1回2名までで10分間。


たった10分間なのだけど
父親の態度がどうでるか不安で
出かける直前まで

グズグズと寝てしまった。


付き添ってくれる夫にも
迷惑かける訳にもいかないので
身支度をして日焼け止めをたっぷり
背中まで塗って

日傘を忘れて出かけた💦


夫は何も言わない。
嫌な顔一つせずたった10分間の
自分の父親の面会に遠くの病院まで
付き添ってくれる。


昨夜、手土産に知恵の輪を買っておいた。
今日の午前中に届いて持っていけるように
準備したのを忘れたことに気付いた💦

なぜ知恵の輪にしたかというと
内臓系の治療で入院してるから食べ物は
ダメっぽいし高齢者が手先や頭を使って
認知症にも良いとか聞いて

入院の暇つぶしになるかなと思ったからだ。


仕方ないので駅付近で
手土産を探す。


探すことになると大変になるだろうと
思って知恵の輪買っといたのに!!


自分のアホさ加減に嫌気が差しながら
切り替えて見つけたのが『蒸気でホッとアイマスク』。

気持ちが大事よね!と思って

ショボい手土産だけど、まぁいいか!

父親と面会


公共の交通機関を利用して
病院の最寄り駅からは徒歩7分だったので
烏龍茶を2人で飲みながら
歩いた。


病院はわかりやすいところにあって
駅からも近くて元々入院してた
山の中にある精神科の病院より全然良い。



受付を済ませて
父親の部屋を見つけた。


父親『おぉ!◯◯さん(夫)も暑い中よく来てくれたね!』

テンション高くよく話すし顔色もいい。
会う度にひと回り小さくなっていく父親。

夫『いえいえ。』

父親『今回はオレはもうダメかなぁと思ったよ!』

(会う度に毎回これを言う)

いっぱち『胆嚢炎て痛いんだってね。』

父親『おぉ、痛かったよ。』


時折、被害妄想的な発言も垣間見えて
認知症になっちゃったのかな、とか
色々考えながら相槌は打ち続けた。


話をしてると人に対して信頼してるような
前向きな発言もあってホッとした。


いっぱち『思ってたより元気そうに見えるよ。』

父親『2人が来てくれたから元気になったんだよ。来るまでは意気消沈だよ。』

いっぱち『そっか。』


我々が面会に来たことを
父親が喜んでくれた


それがすごく嬉しかった。


昔から数々の傷ついてきた経験など
母との結婚などストレスが重なって
自分が1歳になる前から精神疾患を患っていて

人に対して不信感いっぱいなことが
多い父親が喜んでくれた。


10分間の間で
父親は夫にスポーツ何やってるの?
とか質問したり気を遣って
疲れたんじゃないかな。

でも元気に会話が出来て
それだけで自分にとって嬉しい10分間
だった。

できることをやる

父親は一人暮らしの見守りが
誰も出来ず(両親は離婚してて姉と父は不仲)
お金がないのに友達に奢ったり
してしまって散財しちゃう

ことが心配で精神科にずっと入院してる。

胆嚢炎が良くなったら
また山の中の精神科の病院に
入院することになるだろう。

共に暮らすことも出来ず
父親にできることは面会に行くくらい。

従姉妹と話し合って
成年後見人制度を使うことに
したので

自分は特に何かしなければ
いけないことはない。



会うまでは父親との傷ついた過去を
引きずる自分も少しいたけど

振り切って会いに行って良かった。

父親が元気に生きていてくれることは
やっぱり嬉しい。


どんな父親でも
自分にとって唯一の父親なのだ。


毎日お世話してくださってる
医療従事者の方々、本当に感謝です。


10分間父親に会えて良かった。
行って良かった。

最後に


何もせず家にいたら
経験できないことだった。

行動に起こすと
良くも悪くも経験が増える。


ネガティブな思考で動けなくなる
ことが多い自分だけど

後悔のないようやっぱり動いた方が
良いんだな、と思った。


たった10分間のために
わざわざ遠い病院へ行ってきたけれど
貴重な経験となった。


面倒くさいからと
行動起こさなくなってしまってきてる
いっぱちだけど、できるだけ
動こう。


帰り道に駅の構内で花火大会の
お知らせやお祭りの広告などが目についた。


夫は、プール、花火大会、お祭り、旅行と
楽しみがいっぱいな様子。


自分は人混み💦暑さ☀️
考えるだけで家から出たくないと
思ってしまうけど

貴重な年1回の行事なのだ。

今年の夏は2度と戻ってない。
今という時間は2度とない。


面倒くさいプール、花火大会、お祭り
旅行、頑張って貴重な経験をしに
行くか。



そこそこ
コツコツやろう。
そこそこ
できることをやろう。

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