【無謀チャレンジ?!】黒電話をIP電話化する・半世紀前の電話が再び鳴る時【いや、ロマンだ!】
★みなさん黒電話大好きですねぇ… こちらなんだか人気記事になってきました。ぜひSNSで拡散してあげてください!
こんにちは、CCアーキテクトの辻です。たいそうなタイトルでごめんなさい。またもやネタ記事です。完全なお遊び記事なので真に受けないでください。
みなさん「黒電話」はご存じでしょうか?そうジーコジーコやって、ジリリリリリリンッ!!ってなるヤツです。今回は黒くてイカしたアイツをIP電話化します。
無謀なチャレンジ?!いえ、ロマンです。ノスタルジーです。黒電話がIP化され、3CXで使えたら・・・ なんてエモいことでしょう!
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とかなんとか言ってATA挟むだけでしょ?
はい。まぁそうですね。私もそう思っていました。
ATA(Analog Telephony Adapter)いわゆるアナログVoIPゲートウェイですね。これにつなげばアナログ電話はなんでもIP化できちゃうじゃないですか。
なので、黒電話だって普通のアナログ電話なんだから、ATAに挿せば動くんでしょ?そう思っていた時代が私にもありました。
で、いろいろ調べてみた
とはいえ黒電話はジーコジーコのダイヤル式です。このダイヤルで電話をかける方式はDP(ダイヤルパルス)方式といって、ATAがDP方式に対応していないと電話をかけることができないんですね(着信はなんでもできる)
DPに対してDT(ダイヤルトーン)方式は、いわゆるプッシュボタン式で、ボタンを押したときにトーン信号(ピポパ音)が発せられ、これをATAが受け取って番号を理解してくれます。
今現在のアナログ電話は、ほとんどがトーン方式で、そのためATA機器もトーンに対応したものばかりとなり、はたして現代にDP対応のATAなぞ存在するのか?!というところがスタートになりました。
やり方は2通りあるっぽい
ジーコジーコのダイヤル式電話をATA経由でIP化する場合、2通りの方法があるようです。
①1つはDPに対応したATAを使う方法。
②1つはDPをトーン信号に変換する方法。
①手っ取り早いのはやはりDPに対応したATAを使う事なので、探してみるのですが、商品のスペック欄に「DP(ダイヤルパルス)方式対応」と明記してある商品が全くありません!!
いろいろなサイトで調べてみると、どうやらGrandstreamのHT-802/801がDPに対応しているっぽいとの情報を見つけました。
また、対応しているとは言っても DPの10PPSは認識するが、20PPSだとパルスが早すぎて信号を取りこぼすっぽい・・・
※10PPS、20PPSというのは1秒間に電話機が送出するパルス信号の数ですね。10PPSだと1秒間に10回のパルス信号を送ります。電話機の場合フックスイッチのON/OFFを切り替える(つまり通電と、切断を切り替える)動作が1パルスになるので、数字の9をダイヤルした時は、OFF/ONが9回繰り返されています。なのでダイヤル回す代わりに受話器を置いているフックボタンを1秒間に正確に9回押せれば数字の9が認識されます。20PPSの方がダイヤルを回したときに倍の速さで戻るので、後期の黒電話は20PPS式になっています。
②で、もう一つの方法の、DPをトーン信号に変換する方法というのは、どうやら「Dialor2.0」というDP→DT変換を行う製品があるみたいです。
この製品を使うと、DP信号をトーンに変換してくれるだけでなく、ダイヤルの2を長押し?することで*を送信したり、3を長押し?することで#を送信できる!とのことで、見事ダイヤル式の*#を送れないという弱点を克服してくれそうなのですが、入手がAli経由の輸入になるため、うーーーーーーーんと悩ましいところです。
参考:DT→DP変換装置
結局どうしたのか?
結局、10PPSの黒電話と、GrandstreamのATAを使う事にしました。
国内で入手が完了しますし、本当にHT-802/801はDPに対応しているのかを確かめたいというのもありました。
で、方針が決まれば電話機探しです。
現実的に中古で手に入りそうな黒電話は600A式でしょう。それより古い4号などはさすがに流通が少なそうです。
何より辻さんが幼少の頃、実家にあった電話機は600A式です。エモるにはやはりこの型式が欲しいのです。
600A式には600-A1と600-A2の2種類があり、A2の方は20PPSになるそうです。
そうなると狙う機種は600-A1型の一択となりました。(A1型は10PPS)
そしてこいつがやってきた
なんと辻さんと同い年
こいつ・・・・ 辻さんと同い年です。半世紀前の代物ですね。これも何かの縁でしょう。
ちなみにATAはGrandstreamのHT-801にしました。(HT802はアナログポートが2つ、HT801はアナログポートが1の製品ですね)
材料はそろったのでいよいよ設定です。
構築予定の環境は下図
まずは3CXに黒電話用の内線を作成します。
内線129番で作成しました。3CXからプロビジョニングを行うわけでないので、必要なのはSIPレジストレーションに必要な、認証用のIDとパスワードだけですね。
3CX側の設定はこれだけです。
次にHT801の設定です
3CXへSBC経由でSIP登録するために下記の設定をしました。
アナログポート側の設定は下図のようにしました
SLIC Setting:は接続する電話機の種類なのでJAPAN COにしました。
Caller ID Scheme:は、ナンバーディスプレイの情報をどのように電話機に伝えるか?の設定です。ナンバーディスプレイ対応のアナログ電話機を接続するのであれば、正しい値は「NTT Japan」になると思います。しかし黒電話は正しい値に設定すると、着信前に送られてくるナンバーディスプレイの情報(呼び出し用の信号と同じ)に反応してしまい、本当の呼び出し音の前にジリジリと鳴ってしまいます。このナンバーディスプレイの情報を受け取っているときのジリジリ時に受話器を上げても、着信できないため、あえて間違った値を設定しています。
そしてありました!「Enable Pulse Dialing」の設定が!!
これがもう今回の肝です。やはりHT-801は噂通りダイヤルパルスに対応していたようです。
もちろん設定をYesにします。
基本的にここまでの設定で、3CXへのSIPレジストと、黒電話での発着信ができるはずです。
後は、呼び出し音や、切断時の音を日本式に近づけるため、各種トーン設定を下図のようにしました。
特に System Ring Cadence: の値は、ジリリリリリーーンのタイミングになるため、究極のエモさを感じるためには調整が必須です。
いよいよです
長い道のりでした。いよいよ黒電話のIP化が完成です。
内線での発着信。外線との発着信を動画にしました。
みなさまも是非ご覧いただき、ジリリリリリーーンのエモさを感じてください。
動画URL: https://youtu.be/mzAsUSBZeB8
いかがでしたでしょうか。
まったくもって、なんの役にも立たないお遊び記事でしたが、黒電話の呼び出し音を聞いて懐かしい気持ちを感じられた方も多いのではないでしょうか。
ときどきこのようなオモシロチャレンジも挟んでいきたいなと考えています。
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おまけ
ちなみに、ひかり電話のVoIPアダプタ(ホームゲートウェイ)はDPに対応しています。
なので、黒電話の着荷時には、このホームゲートウェイに接続し、家電の番号で動作確認をしました。
おかげで子供たちもすっかりダイヤル式電話機が使えるようになりました。
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