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烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)


昭和出身の空手家が真っ先に仕込まれたのは掃除でした。

新弟子はトイレと道場掃除を兄弟子から丁寧に教わったものです。

だいたい三回までは兄弟子が教えてくれますが、その三回が終わると もう教えてくれませんから、自分で工夫したり、必死に帳尻を合わせたりして便器を綺麗に磨き上げたものです。

もちろん、綺麗に仕上がってないと大目玉でした。

家庭での教育の甘い者は洗剤一つとっても、それがどんな汚れに効くのかさっぱり解りませんし、そもそも雑巾が搾れない、なんていう子供も居ますから先輩の指導にもネツが入ったものです。

黄ばみ汚れはサンポール、黒カビ汚れはドメストを主に使いまして、そのほかにもキッチンハイターですとか重曹なんかも雑巾に付けて磨き上げるのですが、便器に手を突っ込むことに抵抗のある子供が多かったですから、「素手でやれとは言ってない。ゴム手袋を履いてやりなさい」という基本的なところから指導を受けるわけです。

いまの体育館のトイレはウォシュレット付きの近代的なトイレなので臭うことは殆ど無いのですが、昭和のトイレは多くが汲み取り式でしたから、悪臭に耐えるところから修業が始まったのです。

わたしはトイレを使い終ったあと、トイレの神様であらせられる 烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)さまへ、真言である「おんくろだのう おんじゃく そわか」を心のなかで唱えさせていただいて、トイレの上の方にフレームに入れさせていただいている明王さまの梵字に敬礼しております。

この明王様は不浄を焼き尽くし、浄財に変える神様です。

誰かが新居に入居するとき、それぞれの部屋に神様がお入りになるのですが、(烏枢沙摩明王様が)一番最後に到着なさるのでトイレしか入るところが無いというところから トイレの神様に御成りになったという言い伝えがあります。

なぜ、最後に到着なさるかというと、それはこの明王様がその家に金銀財宝を運んで来てくださるがゆえに、必然的に足取りが重くなってしまい、いちばん最後に到着なさるからというのです。

わたしはAmazonで正しい「トイレ掃除の仕方」という本を買いましたが、その本には「(前述の)マントラ(真言)を唱えながら素手で掃除させていただくのが望ましい」と書いてありました。

自動車部品小売販売「イエローハット」の創業者 鍵山秀三郎 氏、本田技研工業創業者の故・本田宗一郎 氏、松下電器(現パナソニック)創業者の松下幸之助 氏、プロ野球の元中日・阪神・楽天監督だった故・星野仙一 氏。芸能界では映画監督の北野武さん、歌手の和田アキ子さんや郷ひろみさんなどは どこに行くにも自分専用のトイレ掃除グッズを持ち歩いて自ら他人の家のトイレ掃除を志願した(する)といいます。

このトイレ掃除はオカネを貰ってはイケません。

あくまでも無償奉仕の精神を貫くことが大原則!


成功を勝ち取る偉人の多くが、きょうもトイレ掃除をしておられます。


あなたもどうですか?



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