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ラクなどできるわけがない


遊ぶ子供たち

よく若者に「どんな働きかたが理想か」尋ねてみると、「楽していっぱい稼ぎたい」という答えが返ってくるそうです。
デジタルネイティブという、子供の頃からコンピューターやスマホが身近に当たり前にある世代ですし、いまをときめく起業家たちは、まるで苦労無く成功したかのようにメディアに書きたてられます。
昭和の頃の努力根性主義も問題ですが、あまりにも金銭的に安易でドライな考え方をする若者の姿勢をみると世の中の変わりように唖然としてしまう古い世代も多いのではないでしょうか。
社会からオカネを頂く、というのはやはり難しい行為です。
対価に見合うサービスを提供しなければなりませんし、成功したなら競合相手も当然増えます。
成功し続ける、というのはまさに勝ち残ることに他なりません。
わたしの居る武道空手の世界でも道場を経営するなら経営手腕が問われます。
志願して入門してこられる門弟のみなさんや保護者のみなさんに安全や実績を確認して頂くことはもちろんのこと、門弟を預かるならば教育姿勢や教育の中身に至るまで、月謝をお支払い下さる保護者のみなさんの目は当然厳しいものになります。
昔と違いますから体罰や理不尽な教育は御法度ですし、悪い評判が立てば門弟のみなさんはみんな辞めてしまう。
お金を払う側ならば、サービスに文句があれば堂々と主張できます。
しかし、お金を頂く側となると当然プロフェッショナルとしての資質が常に問われるわけです。
我々 支部長は先ず少年少女に空手を好きになってもらわなければなりません。
そして入門者が増えてほしいならば、「自ら打って出る」経営姿勢を常に維持しなければなりません。
そして、それは世界市場を見据えたものでなければならない。
世界には剛い者がゴマンといます。
そんな彼等に空手精神と礼節を学んでいただくことこそが武道教育の伝承であり、日本文化の普及そのものなのです。
その対価としてお金をいただくことは真にもったいなくもありがたいこと。
武道家は倉が建つほど儲かりませんが、日本文化の伝承を務めさせていただけることはたいへん名誉なことです。
しかし、それには苦労が当然伴う。
楽して儲けたいなどトンでもない間違いです。

ぜひサポートしてください。よろしくお願いいたします🙇‍♂