見出し画像

2月12日は「ペニシリン」の臨床実験が成功した日、“世界初”の抗生物質は偶然発見された!

2月12日はペニシリンの日です。1941(昭和16)年のこの日、イギリスのオックスフォード大学附属病院が、世界で初めてペニシリンの臨床実験に成功しました。現在でもペニシリンは、世界初の抗生物質として、細菌感染症の治療に多用されています。

ペニシリン発見のキッカケは偶然だった!

病気の治療に用いられる抗生物質はさまざまな種類がありますが、ペニシリンは世界で初めて発見された抗生物質です。イギリスのアレクサンダー・フレミングという細菌学者がアオカビから偶然発見しました。

フレミングは研究のためにブドウ球菌をペトリ皿で培養。不注意から、その培地にアオカビが生えてしまいました。ですが、よく観察してみると、アオカビの周囲にはブドウ球菌が生育していなかったんです。

調べた結果、ブドウ球菌の生育を阻害する物質をアオカビが分泌していることがわかり、この物質をアオカビの学名"ペニシリウム"にちなみ「ペニシリン」と名付けました。これが1929年のことです。しかし、残念ながらフレミングはペニシリンを医療において実用化することができませんでした。

医療用として実用化されるまでに10年以上の歳月が掛かった

その後、10年以上の歳月を経て、フレミングの論文を読んだ、イギリスのオックスフォード大学の生化学者、ハワード・フロリーと、エルンスト・ボリス・チェーンがペニシリンの精製に成功。1941年の今日、大学の附属病院にて、人体への臨床実験にも成功しました。

実用化されたペニシリンは感染症の治療で大活躍しました。この功績により、ペニシリンの発見者であるフレミングと、フロリー、チェーンの3人は1945年にノーベル医学生理学賞を受賞しています。

日本でもペニシリンの精製化に成功していた

しばしば「20世紀における偉大な発見」だと言われているペニシリンですが、実は日本でも世界に先駆けてペニシリンの精製に成功していたんです。1944年に東京大学の梅沢浜夫教授がペニシリンを効率的に生産するカビを発見し、森永製菓が製剤の開発に成功。それによって、日本国内の感染症死亡率は劇的に降下し、平均寿命も大幅に上昇しました。

しかし、病原菌も進化して耐性を得ます。そのため、人間と感染症の戦いはまだまだ続きそうですね。今は、細菌ではありませんが、猛威をふるっている新型コロナウイルスに効く、ワクチンの開発が待ち遠しいです。「幸運なる偶然=セレンディピティ」が起こることをひそかに願っています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
私たちは、伊藤忠都市開発という会社です。
「都市開発」と聞くと何をしている会社なのかイメージしづらい方もいると思います。
ざっくり言うと、「住生活」を中心とした総合不動産の会社です。
noteで「住生活」にまつわる豆知識・豆情報を主に書いています。(ときどき関係ないこともあります...)
以前は、Mediumで不定期連載をしていました。反響のあった過去記事をnoteにも書いて行こうと思います。

私たちのWEBサイトです → 伊藤忠都市開発

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?