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“自主出版物”のメディアを作る理由

・最近あなたは、いつ本屋さんに行きましたか?
・最近いつ雑誌を買いましたか?

斜陽産業と言われて久しい出版業界。雑誌の編集を生業にしていると、消費者はどれだけ雑誌に興味があるものか知りたくなるもので、僕は上記の質問をよく出版業界以外の人たちに訊ねています。

挨拶がわりのアンケートに快く答えてくれたその人に対して、僕はたいてい「だよね、みんな雑誌買わないんだよね」と返答することになります。

データによると1996年以降ずっと右肩下りを続ける出版業界。(今は電子書籍が全体の売り上げの2割程度。電子書籍を含めると2018年からは回復傾向ではあるらしい)

紙の出版物の売り上げ規模としては1996年の2兆6563億円から比べると、2020年は半分以下の1兆2,237億円となっています(全国出版協会調べ)

中でも厳しいのは書籍やコミックよりも雑誌だと言われていますが、希望も含めていうと、紙媒体はそうすぐには無くならないでしょう。けれど、今のままではヒジョーにマズイ。コンビニで目にする、ペライチの紙を雑誌と呼んで付録をメインにして売ってるものは雑誌の目指すべき未来でないはずです。

IPAを立ち上げたのはフリーで雑誌編集・ライターとして活動している2人。商業誌からお仕事を頂いている手前大きな声で言うのは憚られますが、このまま雑誌は、なんとなく惰性で消費されてしまうものになってしまいそうで危機感を覚えています。

これはやっぱり、購買につなげられるほど魅力的で興味をそそる本を出せていない、もしくはうまく魅力を伝えれていない、発信側の問題が大きいのでは? と思うのです。

僕(個人的に)は決して、紙媒体がウェブ媒体に比べて影響力があるとは言いません。例えば雑誌の広告が下がってるのは費用対効果が数値化できないからだし、データという裏付けが欲しい広告主は、紙とは親和性が悪いことは明白です。

御託を並べて紙の本の方がウェブより優れているを語ることは出来ますが、僕はただ紙媒体が好きだから、紙の方が好きに表現できる気がするから本にしたいだけなんです。

いつかは自分たちで雑誌を立ち上げるので、その土壌づくり&勉強も兼ねて”自主出版物”の雑誌『IPA』を始めることにしました。

まずはwebからスタートしていますが、今年中に雑誌にまとめて出版する予定です。

微力ながらインディーズ雑誌業界を盛り上げていきたいので、応援よろしくお願い致します!

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