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DALL-E3を使って請求項を視覚化してみる

1.はじめに

請求項とは、特許請求の範囲やクレームともいい、権利範囲を確定する、特許明細書の中でも、もっとも重要な記載となります。しかし、請求項の記載は難解であり、一見しては、ほぼ理解できません。

そんな中、私もDALL-E3を使用できるようになりました。DALL-E3は、自然言語のプロンプトからリアルで多様な画像を生成できるディープニューラルネットワークを搭載した最新モデルです。

そこで、DALL-E3で請求項を視覚化すれば、請求項の理解も楽になるかと思い、試してみました

2.作業

作業の進め方は簡単で、プロンプトに請求項を含めて、出力してもらうだけです。

入力する請求項は、吸収性物品(おむつなど)の発明の請求項としました。

【請求項】
  表面材と防漏材との間に配置された吸収体部と、前記吸収体部と前記防漏材との間に配置された吸着部と、を有する吸収性物品であって、
  前記吸着部は、
 気体中の水分を吸着するための水分吸着材と、前記吸着部の外部に通じた第1通気部と、第2通気部と、を有する水分吸着部と、
 気体中の臭気物質を吸着するための臭気吸着材と、第3通気部と、を有する臭気吸着部と、
 通気に抵抗を与えるための抵抗部材を有し、前記第2通気部と前記第3通気部とに接続した抵抗部と、を有し、
 前記吸着部の外部の空気は、前記第1通気部から前記水分吸着部内に流入し、前記水分吸着材により水分の除去が行われ、前記第2通気部から前記抵抗部内に流入し、前記抵抗部材により抵抗を受けて移動し、前記第3通気部から前記臭気吸着部に流入した前記水分の除去が行われた空気は、前記臭気吸着材により消臭される、ことを特徴とする吸収性物品。

ちなみに、明細書の図面はこんな感じです。

以下、実際の作業です。

プロンプト

次の吸収性物品に関する文章を視覚化してください。お願いします。  

  表面材と防漏材との間に配置された吸収体部と、前記吸収体部と前記防漏材との間に配置された吸着部と、を有する吸収性物品であって、
  前記吸着部は、
 気体中の水分を吸着するための水分吸着材と、前記吸着部の外部に通じた第1通気部と、第2通気部と、を有する水分吸着部と、
 気体中の臭気物質を吸着するための臭気吸着材と、第3通気部と、を有する臭気吸着部と、
 通気に抵抗を与えるための抵抗部材を有し、前記第2通気部と前記第3通気部とに接続した抵抗部と、を有し、
 前記吸着部の外部の空気は、前記第1通気部から前記水分吸着部内に流入し、前記水分吸着材により水分の除去が行われ、前記第2通気部から前記抵抗部内に流入し、前記抵抗部材により抵抗を受けて移動し、前記第3通気部から前記臭気吸着部に流入した前記水分の除去が行われた空気は、前記臭気吸着材により消臭される、ことを特徴とする吸収性物品。

ChatGPTの出力





こちらが吸収性物品に関する視覚化のイメージです。各イメージは、吸収性物品の構造や通気経路を異なる視点から示しています。ご確認いただき、何か質問や他の要望があればお知らせください。

3.感想

一発目でそれっぽい図を生成できました。

層構造を説明している図ですが、引き出し線の先にある単語のスペルが変であり、言葉を表示するというよりは、言葉の形態を描画しているだけのようです。

また、描画された図は、請求項の構造を正確に描画しているのではなく、あくまでもイメージを描画していると考えた方がよさそうです。

プロンプトを改善すれば、図の正確性は多少増すかもしれませんが、そういう試みはDALL-E3の用途に合ってないかもしれません。

とはいえ、言語を即座にイメージ化できる手段を手に入れましたので、これからいろいろ使ってみようと思います。

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