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ぴかーんと秋の空

ぴかーん。
晴れた秋の空を見ると、一年でいちばんすっきりした光を透すのは秋。
と断言したくなる。

子どもの頃、「太陽」と呼ばれていたのを思い出した。
太陽のように素晴らしい子だったから。
いやいや、そういうことじゃなくて。
前髪を上げていて、おでこ丸出しだったものだから、そのおでこが眩しいと言われていた。
「ぅわあ、眩しい~」
「太陽だ~」
クラスの子たちが囃すのを、喜ぶでもなく嫌がるでもなく、
「そう?」って感じで言われていた。

卒業のときに、クラスメイトに一言づつメッセージを書いてもらうノートには、
「おでこに磨きをかけろよ」とか、「もっと、ぴかぴかに輝いてね」とか、書いてあったっけ。

おでこがピカピカしなくてもよいけれど、
自分の中のお陽さまは曇らせず、
透る光を翳(かげ)らせず、
すっきりぴかーんと感じていたい。

《12》

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