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魚の庭

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2020年10月の記事一覧

鈴生り

鈴生り

あちこちの庭先や畑の柿の木に生るオレンジの実。
少し遠くから見ると、鈴が生っているように見えて。

鈴が生る。
……鈴生り?

つまり、「鈴生り」とは、そういうことで、
鈴が生っているように見えていたのは、鈴生りだったから。
ようやく、見えていたものと言葉が繋がった。

天気のいい青空の下、
橙の鈴の木があちこちにある。
上のほうまで実をつけた、
高い木の姿に、「豊」の文字が頭に浮かんだ。

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河原ランチ ~風の挨拶、光の矢~

河原ランチ ~風の挨拶、光の矢~

パンと飲み物を持って、隠れスポットの河原へランチをしに。
隠れスポットといっても、一応、観光スポット名所の一つ。
普段はちらほら人がいたり、いなかったり。
 
今日は誰もいない!
と、人がいないのを喜ぶのは、独り占め気分でいられるから。
 
川に面した階段に座って、しばらくすると、
それまで辺りにそよいでいた風とは違う、
勢いのある太い風がやって来て、
花びらを散らすように、木の葉を飛ばす。
 

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夕陽タイムに

夕陽タイムに

「何か、きれいなものが見たいなあ」
そんな言葉が口を突いて、
小一時間のウォーキングに出ると夕陽タイムに遭遇。

陽を映す川面は、金の光が湧きあがって立ちのぼる。

「何か」は、出くわしてみないと何なのか分からない。
「何か面白いこと」の「何か」も、そう。
「何かいいこと」の「何か」も、見つけてみないと分からない。

で、その「何か」に期待して、
生きてる感じ。

20141027