LINEとSoftbankのインターンシップに参加した感想

こんな人に読んで欲しい

- インターンシップでどんな経験ができるのかを知りたい
- インターンシップでどんなことが学べるのかを知りたい
- チームで成果を出すときの示唆を得たい

こんな人は読んでもあまり意味ないかも

- インターンシップの詳細な中身を知りたい
- 面接でどのような対策をしたのか知りたい
- 個人で成果を出すときの示唆を得たい

ということを前提に、書いていきます!

1. はじめに

8月末から9月頭にかけて、LINEとソフトバンクのインターンシップに参加してきました!

Baseconnect1社でずーっと長期インターンシップをしており、かつ少し他の会社でも新規事業のお手伝いをして、そしてLINEとソフトバンクでのインターンシップに参加する、といった流れでした。

2つのインターンシップでどちらも、今後に活かせる学びがあったので、シェアしていこうと思います!

2. LINEインターンシップの概要

僕が参加したのは、LINE Payの企画営業職のコースでした。

SALESのインターンは広告orLINE Payの2種類があったのですが、自分は広告にあまり関心がなかったです。

それよりも、自分自身が完全キャッシュレスなのもあり、Fintechの方に関心がありました。

このインターンシップに参加した目的は、以下の3つでした。

1. 営業に関するイメージづくりと、結果を出す
2. Fintech, ここではQR決済に関する関心・理解を深める
3. LINE社員・メンバーの雰囲気を知ること

1つ目に関して、

営業 = 押し売り 

という僕の中でのイメージが何となくあり、そのイメージの検証をインターンシップを通してやりたいな、と思っていました。

また、今回は他社さんに提案が出来るということを聞いており、ここに価値を感じていました。通常、新規事業開発などだと社内完結しますが、他社さんを巻き込むとなると責任の次元が大きく異なると理解していたからです。

2つ目は、既に説明したので割愛しますね。

3つ目は、LINEで働かれている社員さんの雰囲気を知りたいと思っていました。

OpenWorkなど口コミサイトよりも、実際に社員さんを見て、「この人と一緒に働きたいと思うか。」「社風がどのように体現されているのか」みたいなところを確かめたいな、と思っていました。

また、同期のインターンシップに参加したメンバーと議論する中で、一緒に仕事をするイメージを作りたいとも思っていました。

「誰と働くのか」「どういう環境なら自分はパフォーマンスを発揮できるのか」は自分にとって重要なテーマのため、その検証ができればと思い、参加していました。

3. 何をしたのか

何をしたのか、はざっくりお伝えすると、

LINEで出来ることを用いて、他社さんに提案する

でした。めちゃくちゃざっくりでごめんなさい。🙇

確かに大きな経験ができたのですが、だからこそ口外は絶対禁止と署名しているので、社名など詳細は割愛します。

ただ、4日間で学生が出来ること、という枠の中だと、普通ありえないような会社に提案が出来るインターンシップだと思いました。

普段ベンチャーで働いている自分からすると、このあたりが大企業のすごいところなんだなあ、と感じました。相手の次元が全く違うというか。

もちろん新卒1年目で彼らに提案できるのか、というと全く違うのですが、少なくともそれを学生向けにアレンジして、提案できるプログラムを用意頂けたのは、すごく貴重で有難い機会だなと感じました。

4. 学んだこと

LINEのインターンシップを通して学んだことは、大きく分けて3つあります。

1. チームでの役割分担と、成果を出すコツ
2. 相手に負担ない伝え方
3. ビジネス経験、テクノロジーへの知見

まず、チームでどのように成果を出すのか、ということについて。

これまでは、Baseconnectなどある程度関係値のあるメンバーで期間をかけてチームとして成果を出す、という経験は積んできました。

そして、チームとして成果を出すにはどうすれば良いのか。なぜ人は、群れれば群れるほど1人あたりの生産性が落ちるのか、に関して個人的なテーマになるくらい、僕はチームとしての成果に拘っていました。

しかし、こういった短期のインターンシップで、チームとして何か成果物を提出する、という経験がまだなかったため、探り探りやっていました。

結論、この短期間でチームとして成果を出すのはめちゃくちゃ難しい。しかし、抑えておくべきことはあるな、と感じました。

なぜ難しいのか?と問われると、理由は3つあると感じました。

1. インターンシップのため、どうしても前に出てアピールをしたい
2. 前提となる価値観を知らないため、お互いの文脈を理解できない
3. ファシリテーションの技術が欠けている

やっぱりアピールしたい気持ちや、他人より秀でていたい気持ちが出やすいのはインターンシップの少し残念なところのように思います。最終的に出したい成果よりも、自分の意見を通すことに必死になりがちです。結果として、誰かに発言が集中するチームも出てきてしまうんじゃないかと思います。
(今回そういったメンバーだったということではなく、あくまで仮説と傾向の話)

次に、チームビルディングの時間があまりないため、メンバーの発言の文脈を理解できないことが多いです。なぜこの人はこういうことを言うんだろう?ということを理解できず、無理やり退けてしまうこともあるのでは。メンバーに対する想像力が欠けがちだな、と感じます。

3つ目に、ファシリテーションの技術を持っていない人が多いのではないか、と思います。これは、司会進行をしたり、議論の方向性を修正したりする役割の人を指しています。このファシリテーションよりも、1つ目の意見を言う・通すことに集中してしまいがち、と感じました。

そのため、以下のようにすれば短期間で成果を出せるチームに近づけるのでは?と思います。

- チームメンバーで役割を自覚する。アイデアを出す人、議論を進める人、議論の方向性を整える人、パワポが得意な人、テックに強い人、など。
- 共通認識や前提確認を逐一取る。「それって、◯◯ってことですかね?」「なるほど、どうしてそう思ったんですか?」など。
- 着地点を揃える。「今って、◯◯を決めようとする、ということで有ってます?」「Aに関する議論よりも、Bに関する議論の方が優先度が高いと思うのですが、どうでしょう?」

短期間のチームなので、意思決定者は誰だとか、ファシリテーターは誰だとか、そういうのははっきり決めないほうが良いと思います。そして、それを決めるのにも揉めるし、役割は変わりやすい。

ただ、この人はアイデア出しが得意なら、ならそこは任せよう。自分は論理の一貫性を見よう。といった、メンバーの特徴を見て自分の役割をアメーバ的に変えるような、そんな動きが「空気を読める」日本人的でいいんじゃないかな、と感じます。

逆に言うと、役割がかぶったときに対応力がないと厳しいと感じました。アイデアばかり出していても仕方ないし、論理性ばかり見て場が硬直するのもよくない。ここに全体のバランスを見て対応出来る人がいれば、一歩前に進むんじゃないかな、と思います。

また、適切な問を投げられる人もめちゃくちゃ強いと思います。「Aが正しい!」といった主張も良いのですが、「今ってこういう時間だよね?」「私は◯◯って思うんだけど、どうかな?」という余白を残した問いかけの形の方が、メンバーの齟齬も生まないし、かつ自然に受け入れられやすいんじゃないかな、と思いました。

いきなりファシリテーターやります!とか、私がリーダーやります!!って、なんか違和感ありますし、言い出しにくいですからね。笑

きっと、たくさん意見を出せる人や、論理的に批判できる人って評価されると思われがちだし、そういう人を目指そう!って人も多いと思います。

ただ、ファシリテーションを学んでいる人は多くないんじゃないかなと思います。もしかするとここ、就活生の狙い目なのかも、と思いました。

ファシリテーションを学んでみたい方は、こちらからどうぞ。

長くなりましたが、以上が短期間のチームにおいて大切だと思うこと、でした。

学んだこと2つ目は、相手に負担ない伝え方です。

これを感じたのは、インターン中のメンター(LINE社員)さんの問いかけや発言の仕方でした。

さすが営業をされているだけあって、伝え方がめちゃくちゃ上手い。伝え方って、どの程度の人が重要視しているかはさておき、めちゃくちゃ大切なスキル(=いわゆるコミュ力)だと思います。

同じ内容を話していても、伝え方次第で相手の行動は全く違ったものになるのは、過去の経験から学んでいました。

僕は伝え方について、以下のように解釈しています。

伝え方が上手=コミュ力がある=相手目線で考え、発言出来る(=モテる)

話せる人ではなく、相手を理解出来る人。相手が不足していると感じている部分を察して、そこをすっとフォロー出来る人。そんな人が、コミュ力があり、かつモテるんじゃないかなと思います。

インターンシップ後にすぐ予定を抑えて、その社員さんとお話したのですが、同じことをおっしゃっていました。

伝え方に悩んでいる方は、ぜひこちらをどうぞ。

学んだこと3つ目は、自分のビジネス経験とテクノロジーへの知見は、十分ビジネスに応用可能だと感じました。

まずビジネスについては、特に2つの面でそれを感じました。

1. 目線を合わせて、わかりやすい言葉で伝えること
2. 適切な問を投げること

ここまでで述べた、伝え方とファシリテーションは自分が意識して磨いてきたスキルです。それに対して、社員さんから頭一つ抜けている、というフィードバックを頂けたのは、これまで自分が積み上げてきたことが無駄じゃなかった、価値あるものだったと実感出来ました。

続いてテクノロジーへの知見は、今後こういう世界になるだろう、と自分が新しい情報を追っていたことに対する成果でした。

今回のインターンの切り口でいくと、OMOやO2Oがそれに当たります。OMOは以下の著書を購入し、知識を得ていました。

オンラインやオフラインはもはや関係なく、それらは融合し合う。あらゆるユーザー接点からデータを取り、個別最適化された世界が作られる。

そんな理想をもとに、今回のインターンシップ中施策を考えられたことは、決済という接点を持つFintechならではで貴重な経験でした。

今までは、純粋にテクノロジーが好きで、趣味程度に情報を仕入れていました。それがいざ他社でビジネスをやるとなると、一般素養として話し合いや雑談で活きてきて、なるほど無駄な行為じゃないんだな、と実感しました。

思ったより長くなってしまったのですが、以上がLINEのインターンシップで学んだことです。

5. Softbankインターンシップの概要

ここからは、ソフトバンクのインターンシップへ話を移します。

本来は、こちらの地方創生インターンに参加する予定だったのですが・・・。

残念ながら、ウイルスの件で延期となってしまい、別の新規事業立案プログラムに参加することになりました。

ぶっちゃけ、事業を作りたい!みたいなモチベーションは無かったのですが、LINEのインターンを踏まえて「いいチームってどうすれば出来るんだろう。自分の役割ってもっと工夫できないだろうか」という想いがあったので、参加しました。

6. 何をしたのか

ソフトバンクには、社内企業を支援する仕組みがあり、その一環のプログラムを学生向けにアレンジしたインターンシップに参加しました。

- 誰のどんな課題か
- 解決策
- ビジネスモデル
- UX
- 差別化、ポジショニング
- 市場規模と市場の伸び
- ビジョン策定

など、新規事業立案に最低限必要なことを5日間で抑えて、提案する。重ねて、提案内容が魅力的であれば、SBイノベンチャーの本戦に進む権利が与えられる、そんなプログラム設計でした。

7. 学んだこと

LINEと同じ内容を省いた上で、3つあります。

1. 課題感と市場規模のバランス
2. 仮説検証のスピード感
3. リーダーシップ

まず、お客さんが抱える課題と、その市場規模のバランスについて。ここがめちゃくちゃ悩ましかったです。

確実に外してはいけないのは、誰の、どんな課題を解決するのか?ということ。よくある失敗話が、解決策から誰の課題かを逆算して設定するやつ。

これを外さないように仮説検証した上で、次に難しかったのが、「それ、どれくらいお金になるの?」という問題の解決。

プログラム中は、SAM(=そのサービスでの市場規模)/TAM(=理想状態で取り切れる市場規模)の提案を求められました。

僕たちのサービスは、確かにユーザーの課題は捉えていたと思います。しかし、SAMとTAMがSBイノベンチャーが希望するような市場規模には満ちませんでした。

これまで、数十億や数百億の市場を狙うといったスケールで発想したことがなかったので、ここで大きく失敗したなと思っています。

このスケールで発想するのが、「ああ、ソフトバンクっぽいな」と感じました。

結果、予選通過したチームはどこも市場が既に大きく、これからもポテンシャルのある市場でした。次新規事業を立案するときは、ここも重視して考えないといけないな、と感じました。

次に、仮説検証のスピード感について。ここもベンチャーで働いている自分が、もっと自分で推進していけばよかったと反省しています。

誰と課題の仮説をさっさといくつか立てて、あとはビザスクや周囲へのヒヤリングで検証する。このスピード感が必要だとわかっていながら、自分が推進できず、何となくの空気に流されてしまったのは勿体なかったです。

誰と課題の検証が終わったら、さっさとノーコードツールや代替手段でプロトタイプを作って、次の検証に進む。こうやってテンポよく仮説検証をしていくことが、今回求められていたスピード感だったんだなと、終わってから強く認識しました。

最後に、リーダーシップについて。結局、自分のチームは予選通過できなかったので、ビジネス的に見れば失敗したことになります。

LINEのインターンシップでは明らかな敗北という形ではなかったので、ソフトバンクのインターンシップではそれを強く認識しました。そのため、「どうして勝てなかったのか。自分の役割で、変えられる面は無かったのか」と考えさせられました。

今回、「リーダー」という明確な立ち位置ではなかったですが、プログラム後半は自分が主導権を握って進めていた時間が長くありました。そこから来る反省の想いが大きかったです。

心上の空だったので、とりあえず浮かんできた、「リーダーシップとは何か。勝てないリーダーは、リーダーではないべきか」という問を解消するため、1冊本を買いました。(ここでは、リーダーシップとマネジメントの違いなどは置いておきます。実際に本内でもごちゃごちゃです。)

まだ全て読みきれていないですが、強いリーダーとか理想のリーダーから自分をそれに当て込むのではなく、自分らしさを活かしたリーダーシップを振るおうよ、という内容が書いてあります。

これまで、リーダーシップには

- 目的/目標設定
- スケジュール管理
- リソース管理
- コスト管理
- コーチング
- 部署内、他部署との調整力

みたいな、特定のスキルの集合体というイメージが強く、それを満たそうとしてきました。そうではなく、自分を起点としたアプローチであることに惹かれて購入しました。

そのため、まだ答えが出ておらず、ここで何かを学んだ、ということでは正直ありません。メンバーからは、相手に合わせた目線で語れていること、それぞれの役割に応じた進め方をしていること、は評価頂いたので、そのあたりは強みとして自覚しようと思います。

というよりも、「成果を出せないリーダーはリーダーでないのか」という問を考えさせられるきっかけを改めて与えられました。やっぱりビジネスであり、かつ資本主義の社会である以上は、成果を上げることはチームを率いる上で必要不可欠な要素だと思っています。

いくら優しく、いくらメンバーのためを思っていても、最終的に成果を出せなければそれはリーダーとしてどうなのか、この問が今一番テーマとなっている問です。

それは優しさじゃない、ただ、弱いだけ。捨てる強さが、覚悟が足りなかった。
ー 東京喰種 / 神代利世

(同じような悩みを持っている人、話しましょう・・・!😭)

8. おわりに

1年夏から海外ビジネスインターンシップに参加し、アカペラを通してチームマネジメントを学んだ後、Baseconnect1社で長期インターンシップに参加して2年。

そして視野を広げ、これまでの経験を検証するための、LINEとソフトバンクでのインターンシップ。

ここは絶対に通用するという部分と、まだまだ通用しないなという部分、どちらもしっかりと見えて、個人的には満足しています。

ただ、やっぱり結果を出すことに関して少し妥協があります。そしてその妥協が、リーダーシップとして不適格な部分かもしれない、そんな風に感じました。

いずれにしても、どちらも参加する価値のある、有意義な時間でした。たくさんの学びを、これからに活かしていきます!

そして、急遽オンライン開催になったにも関わらず、それぞれが安心してプログラムをこなせるような設計にしてくださった、LINEとソフトバンクの社員さんには本当に感謝です。そしてお疲れさまでした。

ここまで長文をお読みくださり、ありがとうございました!

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