自分に自信がない人はレーダーチャート思考を離れよう
あなたの能力を数値化するとき、
ドラクエみたいに考える。
攻撃力は高い、守備力はまあまあ。
それをグラフにしたらこうなる。
これはレーダーチャートだ。
視覚的にわかりやすい。
でも、このチャートは「ある特定の思想」に傾いている非常に危険なのだ。
なぜなら、全ての指標で高い値を示すことが
『優秀』であるという前提があるからだ。
値で表すと、かならず優劣の概念がちらつく。
つまり、ダイヤモンドを表す六角形、5角形が巨大であれば良い。丸みを帯びている方が良い。
「小さいは、大きくしましょう」「凹んでる部分があれば、その部分を膨らます努力をしましょう」
なにその、でかいダイヤはいいダイヤっていう、成金みたいな発想。
RPGでは、このダイヤモンドが大きいキャラが使い勝手がいいので、
当然有利だ。みんなそれを選ぶ。
いや、ゲームの中でさえ、レベルをマックスにしても能力はばらつく。
でも現実世界は、それより遥かに複雑だ。
みんなが勇者スキルでないし、バランスが取れている人が、案外使えなかったりすることだって多い。
確かに世の中には、子供なのに大学卒業するような、ステータスやばい人いるけど、それじゃ世界は回らない。
全員ジョブスなら、だれが下請け工場で部品組み立ててくれるのっていう。
でも、みんな、このレーダーチャート思考の罠に踊らされて
『レーダーチャートの肥大化』に躍起になってしまう。
凹んでる部分を、「なんとか膨らませなくちゃ」と思ったり、
他の人の値と比べて「自分は小さい」と落ち込んだりする。
でも、本当に大切なのは、レーダーチャートのバランスと大きさではなく、
それぞれのもつ『形』だ。
「1000ピースの中でジグゾーパズルの中で、どれが1番優れた形ですか?」
ってのは、ナンセンスな質問だ。
面積が大きかろうが、角だろうが、フチだろうが、凸だらけだろうが、凹だらけだろうが、そこに優劣はない。
大切なのは、形を大きくすることではない。
そのピースが置かれるべきところに置かれること。
それが全体にとっても、個人にとってもいいことなのだ。
歪な形をどこにはめるか、あてがうか。
でかいダイヤモンド極上主義を離れよう。
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