見出し画像

27. “初夏になったら大人の遠足”@KRUKKU FIELDS

初夏、、、ってもう初秋も超えて秋真っ只中だけど、リボーンアートフェスティバルの事を書き始めたら、小林武史さんつながりで、思い出したので、ちょっと6月に戻って。

東京から約1時間、木更津市の約30ha(東京ドーム6.4個分)の広大な土地で「農業」「食」「アート」を中心に、サステナブルな未来に向けた豊かさを表現、“ひとが本質的に生きる心地よさと喜び”を感じていただく場所“を提案するファーム&パーク。
敷地内には、草間彌生、Chim↑Pom、アニッシュ・カプーア、ホックニー、増田セバスチャン他、錚々たる現代アートがちりばめられ、場内の現代アートとアグリアートの融合に相応しい小林武史プロデュースの「大地のBGM」がところどころ地中に埋め込まれたスピーカーから流れてくる。

まずは施設内で生産される猪のステーキや生ソーセージ、有機野菜などのBBQで腹ごしらえして、緑の中のアートを巡り、ソフトクリームやらシフォンサンドイッチやらプリンやら食べてBakeryやCHARCUTERIEでお買い物したり一日のんびり。お天気にも恵まれ、まさに初夏の「大人の遠足」を満喫。

Jポップの一時代を築いた音楽ブロデューサー小林武史さんが、世界のあるべき形を考えた末に行きついたのが、自然と共生する循環型社会。藪に覆われた窪地に資金を投じ、人間や環境をめぐる自身の理念を社会実装する施設「クルックフィールズ」を2019年11月にオープン。土地を開墾して10年かけて土壌を改良して有機野菜を育み、水牛、山羊、羊、鶏を飼い、電気は太陽光発電で賄い、上下水道は引かずに井戸水、下水は地下のバクテリアによる水質浄化システムを通してビオトープとなる。

ここで猪や鹿などのジビエが供されるのは “人間の都合で害獣として駆除された生き物を、最後まで美味しく料理してあげることが、その命を尊重することになる”という考えからで、狩猟シーズンには木更津の森から特に猪は相当数がもたらされ自分たちで解体している。
大人気の水牛のモッツァレラチーズは、いつも、あっという間に完売とのことで買えず😭。

小林さんが持続可能な共生社会を志向したきっかけは、2001年の「9.11」。同時多発テロ、その後のイラク戦争に直面し、自分がどうこの世界と向き合っていくべきか考え始めた。その後、さらにリーマンショックに端を発する世界経済危機、東日本大震災と原発事故などが起こり、大量生産・大量消費、成長に依存すること、お金偏重の暮らし、本当の豊かさを考えたという。資本主義社会の90年代の空前の音楽バブル期に成功したことが自身の活動を支えていることを自覚しつつ、その資金の、これからの社会に「より響く」使い道を徹底的に考えた結果が、恒久的な循環型施設。「”人間も自然の一部で、循環の一部” そんな気づきを、食や自然に触れてもらい体感してもらう事で伝えようとしているのがKURKKU FIELDSです。自分たちがなにを食べて生きているのか、商品として手にとるだけでなく、生産する現場にまで意識が届くように、いのちの循環を可視化し、いのちのてざわりを実感できる場所」。
「莫大な富を持つ人間がリターンのためだけに投資をするなんて間違っている。・・・・『俺の金の使い方を見ろ』などというつもりはないけれど、僕たちがやっていることを通して社会に伝えていく、響かせていくことが大事だと本当に思っています」
「エコ」対「反エコ」といった世論分断や二律背反ではなく、「エコシステムのなかで分断ではない『つながり』をつくろうと思っています」

クルックフィールズは、まだ「完成」しておらず、工事中のところもある「プレオープン」という位置づけだった。
例えば、宿泊施設。6月時点でも、米ポートランド発祥の”タイニーハウス”というオシャレなトレーラーハウス?に宿泊できたのだけど、「COCOON」という、ミナホルペンの皆川明さんがプロジェクトリーダーとして、コンセプトデザイン、設計、デザイン監修まで総合的にディレクションした宿泊施設を建設中だった。現在は完成して、2022年11月24日(木)オープン、10月1日(土)に予約を開始しているもよう。

車がなくても、東京駅から直通のバスで1時間ちょっとで行けて(帰りは渋滞で2時間)、こんな自然の中ののんびりリフレッシュできて、本当に楽しい一日だった~~~
こやしの匂いはするし、アトラクションやアクティビティがそんなにあるわけじゃないけど、おすすめです。

今度は泊まりで行こうかなあ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?